「“筋肉ムキムキ”というフレーズが浮かんできて」鍛え上げられた体に視聴者騒然…當間ローズができるまで
CREA WEB / 2024年10月26日 17時0分
婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1に出演し、鍛えあげられた肉体と甘いマスクで大ブレークした“ラテン系の貴公子”當間ローズさん。
9月には、人気漫画が原作のミュージカル『新テニスの王子様』にも出演するなど、活動の幅をさらに広げています。活動の原点から今後挑戦してみたいことまで、たっぷりとお聞きしました。
いじめられっ子が、外交官を志す生徒会長になるまで
――ローズさんは小学生時代、いじめられていたと伺いました。その後は中学で芸能界デビュー、高校では生徒会長と華やかな経歴です。どのようにいじめを克服されたのですか?
當間ローズ(以下、ローズ) 中学の時に、英語のスピーチコンテストで、3年連続県大会で優勝して、学校でも全校生徒の前で表彰され、それまでいじめていた子たちからも一目置かれるようになりました。
――英語は、ご家族のどなたかがネイティブだったのですか?
ローズ いいえ。英語は完全に独学で身につけました。僕の住んでいた浜松には、在浜松ブラジル総領事館があって、わりとオープンに足を運べる環境でした。ブラジルと日本の架け橋として活動されている総領事のお姿を間近で見て、自分も外交官になりたいと思っていたので、中学に入学してからは外交官に必要な英語を必死で勉強していたんです。
それが、みんなに認められたり、県大会で表彰されたりという結果につながったので、努力することは決してムダではないんだと思え、自分に自信がもてるようになりました。
――外交官ではなく、芸能界を選んだ決め手は。
ローズ 小さいときから歌が好きだったのと、友達が少なかったので、だんだん「芸能人になれば、友達をたくさんつくれるかもしれない」と思うようになりました。
中学まではずっと地元の子たちと一緒だったのですが、高校でメンバーがすべて入れ替わり、人間関係もゼロから構築することになったので、両親と「学業との両立」という約束をして、本格的に芸能界を目指すことにしました。
――「学業との両立」というと、平日は学校で、週末に芸能活動というイメージですか?
ローズ そうです。平日はとにかく勉強をして、タレント養成所のレッスン費用をアルバイトで稼ぎ、週末は夜行バスで東京に行ってレッスンやオーディションを受けていました。
同じ夢を持って、同じ養成所に通っていた同級生がいたのも励みになりました。学校はそれまで芸能活動をしていた生徒がいなかったので、先生たちも最初は戸惑っていましたが、母から、「あなたが本当にやりたいなら、まわりに文句言わせないくらい勉強しなさい。そうすれば、誰にもダメだと言われない」とアドバイスされ、寝る間も惜しんで勉強。高校3年間ずっと学年トップの成績を維持していたら、先生も一緒になって応援してくれるようになりました。
「筋肉隆々で、白いTシャツをかっこよく着こなす當間ローズ」が浮かんだ
――3年間学年トップは素晴らしいですね。筋トレも高校時代に始めたのですか?
ローズ いいえ、筋トレをはじめたのは大学生になってからです。大学生になったときに、「僕は将来、どんな當間ローズになりたいんだろう」と自分で書きだしてみたら、「筋肉ムキムキ」というフレーズが出てきて。「筋肉隆々で、白いTシャツをかっこよく着こなす當間ローズ」が浮かんだので、絶対自分がイメージする憧れの自分になってやろうと、筋トレを始めました。
――中学生代の英語スピーチ、高校時代の芸能活動と学業の両立、大学時代の筋トレ……。どのエピソードも、一度決めたら絶対にやり抜くというローズさんの意志の強さを感じます。
ローズ そういう意味では、中学時代の英語スピーチが「頑張れば報われる」という僕の考え方の原点かもしれません。
弟たちにも「自分の得意なこと、好きなことを、とにかく一生懸命やりなさい」と言っています。思いっきり頑張って評価されたら、それは必ず自分の強みになるし、心の支えにもなります。だから、まずは何でもいいから、自分の得意なこと、好きなことを頑張ってやってごらんと、弟たちにはいつも言っています。
――いいお兄さんですね。
ローズ 結局、家族の幸せが僕にとって出発点であり、すべてなんです。自分に関わった人、自分の大好きな人、愛する人が幸せでいてくれることが、僕自身の幸せでもあると思っているので、家族のことはいつも大切に考えています。
それに、幸せは倍増していくものだと思っているので、僕のまわりにいる人たちがみんな幸せになってくれれば、僕の幸せもその分大きく膨らみます。だから、まずは自分が幸せにしてあげようと、まわりに愛を注ぎ続けているところはあるのかもしれません。
バチェロレッテ・シーズン3を見ていて思ったこと
――大きな愛をお持ちなのですね。ローズさんがご出演された『バチェロレッテ・ジャパン』シリーズ3の放映中にも、愛と気遣いでまわりの人を自然と笑顔にできるローズさんの“再登場”を望む声が、SNSでたくさんあがっていました。
ローズ 「ローズが必要」とみなさんに言っていただけるのはうれしくありがたいですが、僕がやっていたことは、ほかの方でもできることばかりだと思います。
僕は「楽しいから歌う」「好きだから踊り出す」とやっていましたが、それぞれの個性を活かして挑戦し続けるのが恋愛リアリティーショーの面白みでもあると思うので、これからのシリーズもきっといろいろな方たちが登場して番組をさらに盛り上げてくださると、楽しみにしています。
――どんどん活躍の幅を広げているローズさんですが、今後どのような挑戦をされていく予定ですか?
ローズ 歌でも、お芝居でも、そのほかの活動でも、僕ができることでたくさんの人に笑顔を届けられるような活動を、これからもしていきたいと思っています。
以前は、早く結婚して「家庭」を作りたいと思っていました。若い時に結婚して幸せに暮らしている両親のもとで愛情たっぷりに育ててもらったので、僕もそんな両親のようになりたいと思っていたのです。
でも、今はミュージカルに初挑戦させていただいたり、華道家として花の個展を開かせてもらったりするなど、新しい挑戦をさせていただき、恋愛に対して全方位で向き合うことが難しくなりました。
もちろん、素敵な人と出会えれば、すぐにでも結婚するかもしれませんが、まずは僕にしかできないことで、たくさんの人に喜ばれるような活動に力を注いでいきたいと思っています。
當間ローズ(とうま・ろーず)
1993年ブラジル生まれ。静岡県湖西市故郷大使、浜名湖親善大使。5歳で来日し、静岡県で育つ。歌手として2018年にメジャーデビュー。2020年にAmazon Prime Videoで配信された恋愛リアリティ番組「バチェロレッテ・ジャパン」への出演で注目を集める。2021年にはブロードウェイミュージカル「ピーターパン」に出演。2023年4月から、NHKラジオ第一で毎週土曜日17時時05分から放送されている「ちきゅうラジオ」のMCとして得意の語学を活かして出演中。
文=相澤洋美
写真=鈴木七絵
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