『イカゲーム』シーズン2にも出演のパク・ソンフン「『涙の女王』共演者とは今もカカオトークで連絡を」
CREA WEB / 2024年11月10日 11時0分
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』や『涙の女王』に出演し、悪役の演技で強い印象を残したパク・ソンフンが日本で初めてのファンミーティングのために来日した。
今年12月にスタートする『イカゲーム』シーズン2に出演することも決定している彼に、役作りや、仕事の合間の癒しの方法について聞いた。
『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』での役作り
――日本のファンからすると、近年の出演作である『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』や『涙の女王』などについて知りたいのではないかと思います。その二作品では、悪役の演技が印象的ですが、悪役のオファーが来るようになったきっかけはあったんでしょうか?
良い作品に出会えるタイミングと役とがぴったりと合ったことで、悪役としての印象を持っていただけるようになりました。
――こうした作品の役作りはどのようにしていますか?
やっぱり僕は最初に台本を読んだときのインパクトのようなもの、最初に受けた印象というものを重要視するタイプです。そうやって台本を読んで感じたものを、演じる役に投影していきます。
最初に台本を読んだときに、話し方、動き方や服の着方、ヘアスタイルなんかが、具体的に浮かぶんです。特に『グローリー』のときは、K-POPのアイドルの方ですとか、ラッパーの方たちを見て、コンセプトに生かしました。
――撮影現場ではいかがですか? 悪役を演じるということで、あまり周囲と仲良くなりすぎないで線を引いたりするほうですか? その逆で、そういうことを気にせずに和気あいあいとしていたいほうですか?
まったく線を引くことはないですね。すごく楽しく撮影に臨むタイプなんです。けっこう現場ではふざけたりすることもあるんですよ。共演者の俳優の方たちとも、本番前までずっとふざけあったりしていて、アクションの声がかかると、皆でぱっと顔色を変えて演技をして、そしてカットがかかったら、また皆元の感じにかえってワチャワチャとするような感じでしたね。
だから、『涙の女王』のときも、『グローリー』のときも、共演者の皆さんとは仲良く過ごしていました。今も共演者とのカカオトークでのグループがありまして、連絡をお互いにとりあって、応援しあっているんです。
ただ、共演中は毎日のように会えるのですが、撮影が終わると、皆さん次の仕事に入られたりして忙しくなるので、なかなか会えないのが残念です。
12月には出演作『イカゲーム』シーズン2が配信開始
――『グローリー』のお話をもう少し聞きたいです。このドラマでパク・ソンフンさんが演じられたチョン・ジェジュン役ですが、終盤にはかなり過酷なシーンがありましたね。
終盤のシーンは、本当に暑い日に撮影があったんです。その上、蚊や蝿など、いろんな虫も飛んでいて、大変な状況だったんです。
ドラマをご覧になった方はご存じだと思うんですけど、泥の中での撮影でした。干潟から泥を持ってきて工事現場のロケーションで撮影しました。撮影って、一回で終わるのではなく、いろんなアングルから何度も撮ったりするものなんです。だから、何度も何度も同じシーンを角度を変えて撮影するんですけど、本当に大変な撮影でした。
その泥の中に落ちるシーンはワイヤーで吊るされていたんですが、どういう体勢になっているのかわからないまま演技をしていたので、恐怖もありました。ただ、そういう撮影だけに、スタッフさんが万全の準備をしてくださって、シャワー付きのキャンピングカーを準備してくれていました。
――12月にはいよいよ『イカゲーム』のシーズン2の出演が待ち受けていますね。ファン・ドンヒョク監督とは、何がきっかけで知り合われたのでしょうか?
監督と初めて会ったのは、『グローリー』を撮影した後でした。監督は『グローリー』の二作前に出演したKBSのドラマを見られていたようで、僕の役どころに興味を持ってくださったということでした。すごく光栄でしたね。
――『イカゲーム』のシーズン2や、そのほかの作品での、先輩の俳優さんとの共演はいかがですか?
すごく憧れていた先輩との共演は、いつも夢をみているような気持ちになってしまいます。僕自身も勉強させてもらうような気持ちで現場に行っていますが、錚々たる先輩と一緒になったときは、オールスターチームに自分も入れてもらったような気持ちになります。
癒しの時間によくすることは?
――お忙しい毎日の中で、癒しの時間には、どんなことをしていますか?
僕の場合、どちらかというと仕事をしながらエネルギーをもらうタイプではあるんです。でも、それでも疲れたってなったときは、YouTubeでたき火の映像を見て、燃える炎に癒されたり、ジリジリという音に癒されたりしています。
それからグルメ番組も見ますね。日本でも「モッパン」という言葉を聞いたことがあると思うんですが、ものを食べる映像のYouTubeを見て、人が食べている姿を見て、自分も食べた気になったりしています。旅行のYouTubeも同じような効果がありますね。誰かが旅行しているのを見て、間接的に自分もどこかを旅行しているような気持ちになります。
――そういう時間も持たれているんですね。今日はお忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございました。
(日本語で)ごちそうさまでした!(間違えたことに気付いて)あ、ごちそうさまでしたは間違いなんですね。お疲れ様でした!
パク・ソンフン
1985年2月18日生まれ。2015年、第23回 大韓民国文化芸能大賞 ドラマ部門受賞。2018年、KBS演技大賞男性新人賞受賞。2022年『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(Netflix)のチョン・ジェジュン役で話題に。2024年、歴代最高視聴率を記録した『涙の女王』(tvN)にも出演。
文=西森路代
写真=佐藤 亘
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