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【デリケートゾーンの黒ずみ】これだけはしないで! 産婦人科医に聞く、黒ずみの原因と助長させるNG行為とは?

CREA WEB / 2024年11月23日 11時0分

 女性特有の不調や生きづらさにアプローチするフェムケア・フェムテックが世界で大きなうねりとなり、その波が日本にも到達。それに伴い、新たなアイテム・サービスが溢れ、玉石混交状態に。そこで「CREA Due ベストフェムケア 2024」では、知見のある方々の「使ってみて本当によかったアイテム」を大特集。また、女性の体にまつわる最新キーワードも徹底解説。これから先の人生を、より自分らしく生きるためのヒントが詰め込まれた一冊より、一部を抜粋し、掲載します。



VIO脱毛後に、デリケートゾーンの黒ずみを気にする人が増加中。

 黒ずみは気になるけど、人には相談できないし、ケアの方法がわからないという声が増えているそう。クリニックに行ったほうがいい? 治療方法はあるの? 対策について教えてもらいました。


VIO脱毛後にあらわになり、黒ずみを気にする人が増加中

「デリケートゾーンの黒ずみで受診の予約をする方は少ないですが、2020年のフェムテック元年を境に、セカンド、サードの訴えとして、黒ずみという言葉をよく聞くようになりました」

 そう教えてくれたのは、産婦人科医の八田真理子先生。

「VIO脱毛をする人が増えて、それまでアンダーヘアで隠れていたデリケートゾーンがあらわになり、『あれ? こんなに黒いの?』と気にする人が増えています。でも、外陰部が黒ずむのは女性ホルモンが巡っている証。

 初潮を迎えると、女性ホルモンとメラニン色素の働きが活発になり、色の濃さに個人差はありますが、乳首や外陰部の色が濃くなります。性交渉が盛んだと黒ずむというのは都市伝説で、性交渉のない女性でも外陰部は黒ずみます」

 気にしすぎるのはよくないとわかっていても、一度気になり始めると、もやもやした気持ちを引きずってしまうのが困りもの。

「そもそも、毛が生えるのは、外部の刺激から肌を守るため。脱毛後は毛のない部分が刺激を受けやすくなり、肌の防御機能でもあるメラニン色素が活発に働きます。それが黒ずみを助長させることになるので、肌への刺激をいかに減らせるかが黒ずみを予防するポイントになります」

 デリケートゾーンへの刺激の最たるものが、スレだという。

「下着と肌は常に触れ合っていて、歩いても座っていてもこすれます。まずは締め付け感がなく、肌あたりのソフトなショーツを穿きましょう。また、トイレットペーパーはこすらずに押さえる、入浴時にボディタオルでゴシゴシ洗わないようにしてください」

レーザー治療をするのはセルフケアをした後がベスト


肌への刺激をいかに減らせるかが黒ずみを予防するポイント。

 日常的におりものシートを使用する人もいるが、シートがスレて黒ずみの原因となるのはもちろん、デリケートゾーン全般のトラブルを増やすことにもなる。

「シートの表面はサラサラでも、水分を受け止めるための塩化ビニールなどが素材に使われていて、ショーツの中のムレは避けられません。ムレはかゆみや雑菌を増やす大きな要因で、雑菌を排出するためにおりものが増え、おりものが触れるところがかゆくなり、掻くと角質が肥厚して黒ずみが助長されるという悪循環になります」

 そこで八田先生がおすすめするのが、おりものシートをやめて、下着ごと交換するという方法。

「おりものシートが手放せない患者さんには、1日3回くらいショーツを替えるようにアドバイスをしています。最初は面倒でも、穿き替えたらサッパリと1日を過ごせたという声は多く、トラブル改善につながった例をたくさんみてきました。私自身は、ショーツを穿かずにパジャマを着て寝ていますが、こちらもおすすめですよ」

 締め付けのない下着に変えて、おりものシートの使用を控える生活を3~4カ月ほど送ると、黒ずみは徐々に軽減していくそう。

「皮膚には生まれ変わるサイクルがあるので、やはり、時間はかかります。皮膚はもちろん、全身の細胞は食べたものから作られていますので、食事のバランスを見直すことも大切です。生活習慣が変われば、黒ずみは徐々に軽減します。

 結果が早く出るレーザー治療などの選択肢もありますが、レーザー治療で黒ずみが軽減しても、生活習慣が以前と同じであれば、再び黒ずんできてしまいます。まずは、セルフケアと生活の見直しをすることが先決です」


八田先生も長年愛用のデリケートゾーン専用保湿ジェル。潤いを保つことで、かゆみや乾燥対策に。医療施設専売品。アノワ41 Dジェル 25g 3,300円/DKSHマーケットエクスパンションサービスジャパン

●お話を聞いたのは……

産婦人科医 八田真理子先生

聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。日本産婦人科医会母体保護法指定医師。地域に根ざし、思春期から更年期まで幅広い女性の診療・カウンセリングをしている。

文=今富夕起
写真=平松市聖

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