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【秋ドラマ】「Qrosの女 スクープという名の狂気」哀川 翔に熱視線! “職質10回ジャーナリスト”役が上手すぎる

CREA WEB / 2024年11月24日 17時0分

 こんにちは、“おじさん俳優”推しのドラマウォッチャー・斎藤真知子です。

 今回も、この演技とキャラクターは見逃せない、見逃したくない! というおじさんキャラと、演じる俳優たちを3名厳選してご紹介します。

 ちなみに、このコーナーでは“おじさん俳優”を、40歳以上と定義してます。


◆胡散臭くて悪い顔が似合い過ぎる!

『Qrosの女 スクープという名の狂気』の哀川 翔


記事を書くためというより、誰かに情報を売るために常にゴシップを追いかけているうさんくささ全開の園田。職質も“今年に入って10回”受けているらしい。Ⓒ「Qrosの女」製作委員会

 アイドルグループメンバーの不倫、人気落語家の裏での壮絶なハラスメント問題、大人気シンガーソングライターのゴーストシンガー疑惑などなど、現実世界でも聞いたことがあるような既視感を覚える芸能界のゴシップや、ファストファッションブランド「Qros」のCMに出演する謎の美女「Qros の女」の正体を暴くため、芸能記者たちのスクープ合戦を描いている、ゴシップエンターテインメント『Qrosの女 スクープという名の狂気』(テレ東系)。

 誉田哲也氏の同名小説が原作で、毎話、題材になっているゴシップが妙にリアルなところも面白く拝見しています。

 主役の週刊誌記者・栗山孝治役の桐谷健太さんは、スクープを連発する「週刊キンダイ」の敏腕記者。飄々としながらもこっそり録画・録音をしていたり、ヤバい状況になったら間髪入れずに土下座して逃げる道を確保するなど、軽妙さとしたたかさを存分に感じさせてくれています。

 さらに推したいのは、ブラックジャーナリストの園田芳美という、ちょっと変わり種の役を演じている、哀川 翔さん(以下翔さんと呼ばせていただきます)!


封筒がパンパンになるまで、「まだまだ、まだまだ」と許してくれない園田。Ⓒ「Qrosの女」製作委員会

 会社に属さずフリーランスで、公式の説明をお借りすると、「ガセネタやゴシップで芸能事務所から金銭を脅し取るブラックジャーナリスト」というキャラクターです。

 どういう人なのか、が明らかになったのが、第1話のエンディング近く。アイドルグループのセンターメンバーのスキャンダルを出さないために、別のメンバーの不倫ネタを出せばいい、とマネージャーにアドバイスしていたのは、なんと園田でした!

 マネージャーはアドバイス通りに、別メンバーのスキャンダルを週刊誌に差し出し、グループ自体は解散などを免れたので、その謝礼を受け取った園田(翔さん)。受け取った封筒をひっくり返して中に入っていた札束を落っことし、何を言うかと思えば「あ~落ちちゃった、なんでだ? あ~隙間があんのか。もっと入るな」。

 要するにもっとよこせと言ってるわけです。わ、悪い(笑)。

 渋々マネージャーがさらにお金を封筒に入れても、パンパンになるまで「まだまだ」と要求。別エピソードの中でも、情報を伝えてお金が振り込まれると「ちゃり~ん」とつぶやいていたりして、とにかく何はなくともお金第一主義というキャラ。

 ただ、主役の栗山とは因縁もあるようだし、終盤に向けて園田の真実がさらに判明するのかもしれません。

こわもてのヤクザやチンピラの役だけじゃない! 役者・哀川 翔の幅広い演技力


電話でのやり取りは常に不穏。Ⓒ「Qrosの女」製作委員会

 哀川 翔といえば、一世風靡セピアのデビューから数えれば芸歴はすでに38年の大ベテラン。

 最近ではカブトムシ好きの一面も世間に知れわたり、すっかりこわもてでありながら親しみやすいおじさん、という印象が強まっていますが、言わずと知れた“Ⅴシネマの帝王”で、一般的にはこわもてのヤクザやチンピラの役のイメージがかなり強いと思います。

 ですが、実はそうではない役も多く演じています。

 最近“踊るプロジェクト”で復活した、映画『室井慎次 敗れざる者』が話題ですが、室井さんが事件の容疑者になってしまう2005年の映画、『容疑者 室井慎次』では、室井と共に事件の真相を追い、また室井を助けるためにも奔走する荒っぽい刑事を好演しました。

 役者でなく本人として見てみれば、一世風靡セピア時代の仲間である柳葉敏郎を助ける、というシチュエーションなわけですから、当時からのファンは胸熱でした。


世間が探している“Qrosの女”にいち早く会っている!? Ⓒ「Qrosの女」製作委員会

 父親役も意外に多かったり、大河ドラマにも3度も出演していて、筆者の中では途中から“Ⅴシネの帝王”ではなく、味があって、締めるときには締めることのできる俳優というイメージにスライドしています。

 また古いドラマですが、1999年の『OUT〜妻たちの犯罪〜』(フジテレビ系)で演じた、闇金業者の十文字 彬は、翔さんが演じた中でもかなり強く印象に残っています。

 一見平凡で地味な主婦が死体を解体、遺棄していることを知り、仕事としてオーダーするようになる。解体の指揮を執っている主婦の雅子(田中美佐子)を、次第にリスペクトするようになり、友情ではないけれどわずかな絆のようなもの、ができていく様子は説得力が高くて、翔さんがさらに好きになりました。

 基本的には強くて頼れる兄貴、なイメージではあるのですが、個人的にはちょっとヘタレたところのある役、弱さも抱えている役を演じている翔さんは、より輝いていると思います。

 今回の役は、ご本人も公式サイトで「ブラックジャーナリストという自分自身初めての役柄をどう演じて行くのか!? 少し悩みました」と語っているように、本心や目的が見えづらい役ではあるけれど、不穏なうさんくささは十分伝わってきています。

 終盤に向けて園田はどんな動きをするのか、楽しみに見たいと思います。


尾行と監視はお手のもの。Ⓒ「Qrosの女」製作委員会

『Qrosの女 スクープという名の狂気』

毎週月曜23時06分放送(テレ東系)
https://www.tv-tokyo.co.jp/qros/
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Instagram @premiere23_tx
TikTok @premiere23_tx

文=斎藤真知子

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