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「福田監督を笑わせるにはどうしたらいい?」岩田剛典が映画『聖☆おにいさん』で見せた“すごい迫力”なのに笑えるダンスシーン

CREA WEB / 2024年12月19日 17時0分

 原作累計発行部数1700万部を超える異色のギャグ漫画「聖☆おにいさん」初の実写映画、『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』に出演された岩田剛典さんにインタビュー。今回の役柄について、そして福田雄一監督作品への参加についてなど、お話をお聞きしました。


――岩田さんが福田雄一監督の作品に参加されるのは、本作が3回目です。もうすっかり福田組常連のイメージですが、オファーを受けた時の感想をお聞かせください。

岩田剛典さん(以下、岩田) いやいや、常連なんて、とんでもないです。また福田組に呼んでいただけた、ということ自体はすごく嬉しかったのですが、2回目、3回目と回を重ねるごとに、監督から求められるハードルが高くなっているような気がして、勝手に緊張していました。

 クランクインの初日は、今年出演した作品のなかで、一番緊張していたと思います。笑いを生むためには計算されたリアクションや表情も求められるので、そういう意味でも普段の撮影よりはるかに緊張しました。


岩田剛典さん

――福田組2作目となる前作のNetflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』に出演された時に、「福田組の2回目は(求められるハードルが高いので)怖い」とおっしゃっていました。3回目はさらに高いハードルを感じておられたのでしょうか。

岩田 そうですね。福田作品3回目の立場として、求められる「笑い」にちゃんと応えられるかというのが、まず相当なプレッシャーとしてありました。

 僕の中で勝手に「自分が福田組に呼ばれる理由」みたいなのを深く考えてしまって。「何かしなければ」という思いがかなり強くあったので、とにかく「福田監督を笑わせるにはどうしたらいいか」ということだけを考えて現場に臨みました。


岩田剛典さん

――岩田さんが初めて福田監督作品に出演された、映画『新解釈・三國志』(20年)では、コミカルな演技で岩田さんの新たな境地を開いたと話題になりました。今回は人間ではない「天使」という役柄を、どのように演じたのでしょうか。

岩田 今回僕が演じた天使長のミカエルというキャラクターは、人間ではない天使。だから、台本を頭に入れたうえで、僕にしかできない「笑い」を打ち返せるように、自由奔放にアイデアを広げていきました。まずはとにかく、前の2作以上に福田監督を笑わせてやろうと、監督に「暴れた」アイデアをいろいろと提案させていただきました。

すごい迫力なのに笑えるダンスシーン

――監督には、どのようなご提案をされたのですか?

岩田 おおまかに「動」と「静」、あとはフラットにやるというバリエーションパターンです。僕の提案に対して監督からNGが出ても、すぐにリカバリーできるように、いくつかパターンを考えていきました。

 そうしたら、最初に演じた「動」パターンをすごく気に入ってもらえて。その上、どうせカットされるだろうからと開き直って演じていたら(笑)、「もっと長くやってよ」と言っていただけたので、本当に長々やらせていただきました。

 完成した映画を見たら、自分が思っていた以上に長く使っていただけていましたね。尺を取ってしまってすみません、という感じです(笑)。


岩田剛典さん演じる天使長のミカエル ©中村光/講談社 ©2024映画「聖☆おにいさん」製作委員会

――軽快でキレのあるダンスシーンは、すごい迫力なのに笑えるという、新たな岩田さんの一面がまた開花したように感じました。

岩田 ダンスとして魅せるために踊ったというよりは、「どうやったら福田監督に笑ってもらえるか」を考えただけなんです。撮影中、「何をやったら福田監督が笑うか」「どうしたら面白いと言ってもらえるか」と、そればかりを考えていたら、結果的に、身体を使って表現することで笑いを生み出した、という形になりました。あらためて「笑い」の難しさを実感しています。

 お笑いってごまかしがきかないんですよ。もちろん、僕が普段メインでやっているダンスパフォーマンスや歌もごまかしがきくものではありませんが、「笑い」はさらに細かいところまで観ている人に伝わってしまうので、毎回すごく神経を使って演技をしていました。


©中村光/講談社 ©2024映画「聖☆おにいさん」製作委員会

――監督からのリクエストが多くなったり、難しくなったりもされたのですか?

岩田 今作に関しては、僕はほとんど監督からの演出を受けていないんです。だから自分で勝手に「ミカエルの山場はここだ」と決めて、自由にやっていました。

 正直、初めの頃はそれでいいのか少し不安なところもありましたが、僕が考えたミカエルを演じて監督が笑ってくださっていたので、いろいろ用意していった甲斐があったな、と思っています。

福田監督の作品だから、思いきり「ミカエル」を作ることができた

――福田監督はXで「あー、岩ちゃんとミュージカルやりたいなあ。今回の『聖☆おにいさん』の岩ちゃんのノリだったら絶対面白いミュージカル出来るのになあ。当然だけど、歌えるし、踊れるし! ヒロさんに頼んでみよっかな」と投稿されていました。

岩田 一緒にミュージカルをやりたいとおっしゃっていただいたことはすごく嬉しいです。でも、本作の撮影中は、「どうにかして福田監督を笑わせないと」という使命感みたいな勢いでやっていたところが大きいので、監督を笑わせるための道具として身体を使ったというだけ、という思いがあります。

 撮影が終わった今も、僕の中では「踊った」という感覚はあまりなくて。歌とダンスを本格的にやるとなると、また違うベクトルになるので、さらにハードルがあがりそうだなという心配はあります。


岩田剛典さん

――岩田さんにとって、福田監督作品の魅力はどこだと思いますか?

岩田 笑いの間口が広く、世代問わず楽しめるエンターテインメントを生み出されているところです。そんな福田監督の作品だから、ここまで思いきり自分の「ミカエル」を作り上げることができたのだと思っています。

 ぜひ、劇場の大きなスクリーンで、思いきり暴れているミカエルを観ていただきたいですね。

文=相澤洋美
写真=平松市聖

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