【京都府・2025年版】冬の絶景・風物詩10選。雪化粧したモノトーンの“渡月橋”は神秘的で、一幅の絵画のよう
CREA WEB / 2025年1月12日 9時0分
冷たく乾いた木枯らしが吹き、日本に冬がやってきました。自然の美しさと厳しさをひときわ感じる季節です。
凍てつく寒さが生む景色や、澄んだ空気に映えるイルミネーション……日本各地の冬ならではの絶景・風物詩を集めました。
暖かくして、今しか見られない冬景色に会いにいってみませんか? 今回は、京都府が誇る冬の絶景・風物詩をピックアップ。日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。
◆渡月橋の雪景色
渡月橋は京都市右京区と西京区の間を流れる大堰川に架かる長さ155メートル、幅11メートルの木製の橋(橋脚は鉄筋コンクリート)。鎌倉時代に亀山上皇が、月が橋を渡るように動く様子を見て「くまなき月の渡るに似る」と述べたことが名前の由来とされる、嵯峨嵐山を代表する名勝です。
橋は嵐山の自然美に溶け込むようデザインされた風情ある造りで、穏やかに流れる川や山々と織り成す情景はまるで一幅の絵画のよう。
桜や紅葉の名所として有名ですが、冬に雪化粧したモノトーンの景色も神秘的。晴れ間がのぞけば、青空のもとで陽の光に照らされてきらきらと輝く白銀の世界が目の前に広がります。
渡月橋の雪景色(とげつきょうのゆきげしき)
所在地 京都市右京区嵯峨中ノ島町
◆冬の保津川下り
亀岡市から嵯峨嵐山まで保津川を下る、約16キロメートルの船旅が楽しめる「保津川下り」。
川の周りには雄大な山並みが広がり、渓谷には巨岩・奇岩が点在。季節ごとに変化する自然の彩りを船上から眺められ、冬は凛とした美しい雪景色を堪能できます。
コースの途中には激流や深淵などもあり、スリルを味わえるところも魅力。この非日常の世界を楽しみに、毎年約30万人の観光客が訪れます。
冬の保津川下り(ふゆのほづがわくだり)
所在地 京都府亀岡市保津町下中島2
https://www.hozugawakudari.jp/
◆清水寺の子安塔
「清水寺」から「錦雲渓」を隔てた丘の上に立つ、高さ約15メートルの「子安塔」。奈良時代に聖武天皇と光明皇后が安産を祈願し、孝謙天皇が生まれたことから、古くから安産祈願の名所として親しまれています。
子安塔からは清水寺の全景が望め、冬には山々から清水寺まで雪で白一色になり、幻想的な情景に。また、真っ白な雪景色に映える朱色の子安塔も写真映え抜群です。
清水寺の子安塔(きよみずでらのこやすのとう)
所在地 京都府京都市東山区清水1-294
https://www.kiyomizudera.or.jp/
◆詩仙堂丈山寺
「詩仙堂丈山寺」は、京都市左京区一乗寺にある曹洞宗大本山永平寺の末寺。もともとは徳川家康に仕えた武将でもあった江戸時代初期の文人・石川丈山が晩年を過ごした山荘であり、寺院となった現在も建物内には丈山によって書かれた漢詩などが残されています。
境内には丈山が作庭した回遊式庭園「唐様庭園」があり、季節を彩る多種の花々や白砂が美しく、時折鹿おどしの音が心地よく響き渡ります。
冬には雪の情景を楽しむことができ、座敷では開放的な空間の中で庭園のパノラマを堪能できます。
詩仙堂丈山寺(しせんどうじょうざんじ)
所在地 京都府京都市左京区一乗寺門口町27
https://kyoto-shisendo.net/
◆妙満寺の雪の庭
京都洛北の岩倉にある、顕本法華宗の総本山「妙満寺」。境内には枯山水の庭園「雪の庭」があり、冠雪した比叡山を借景とする景色が最も美しいと評されています。
雪の庭は、江戸時代初期の歌人であり俳諧の先駆者である松永貞徳が作庭した3つの庭園「雪月花の三庭苑」の一つで、2022年1月の大改修によって「庭屋一如」の思想が一層反映され、比叡山と庭園、本坊の建物がより調和した庭園へと生まれ変わりました。
本坊の客殿から雪見障子越しに見る光景はまるで一幅の絵のようで、多くの人がこの見事な景色を写真に収めていきます。
妙満寺の雪の庭(みょうまんじのゆきのにわ)
所在地 京都府京都市左京区岩倉幡枝町91
https://myomanji.jp/index.html
◆亀岡市の雲海
朝晩の冷え込みが増す冬は、亀岡盆地一帯に発生する「丹波霧」の観賞シーズン。前日との寒暖差が大きく風の弱い晴れた日の早朝には、白く濃い霧が出現することがあります。
この霧が雲海のように漂う様子は幻想的で、標高412メートルの竜ヶ尾山は絶好の眺望スポット。2018年3月には竜ヶ尾山に「かめおか霧テラス」も新設され、山頂付近に設けられた展望デッキからは、亀岡市の田園風景を包む霧と美しい丹波山地を見渡すことができます。
亀岡市の雲海(かめおかしのうんかい)
所在地 京都府亀岡市
https://www.kameoka.info/charm/livecamera/
◆貴船神社の雪景色
京都の奥座敷「貴船」に佇む貴船神社は、水源を守る神様として古くから信仰される、全国2千社を数える水神の総本宮。
山奥に位置するため市街地よりも降雪回数が多く、京都市内で雪景色を楽しめる人気スポット。朱色に塗られた灯篭や鳥居と真っ白な雪のコントラストが美しく、冬には多くの参拝者が訪れます。
2025年は1月18日(土)~2月23日(日)の積雪日限定でライトアップも開催。通常午後6時までの冬季拝観時間が延長され、午後8時まで雪灯りの夜景を観賞できます。
貴船神社の雪景色(きふねじんじゃのゆきげしき)
所在地 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
https://kifunejinja.jp/
◆美山かやぶきの里 雪灯廊
美山かやぶきの里 雪灯廊は、冬の京都の風物詩。重要伝統的建造物群保存地区の一つ、日本の原風景といわれる美山町一帯が、灯廊のやわらかな灯りに包まれます。
歩道などに設置された参加者による手作り雪灯廊や、京都嵐山などで使われる花灯廊(電灯)、LED灯廊や提灯が雪深い集落を照らす様子は幻想的で、雪に覆われた茅葺き屋根がライトアップされると、さらに趣あふれる情景が広がります。
開催日時:2025年1月25日(土)〜2月1日(土)
美山かやぶきの里 雪灯廊(みやまかやぶきのさと ゆきとうろう)
所在地 京都府南丹市美山町北 かやぶきの里
http://www.yukitouro.jp/
◆圓光寺の雪景色
静かな里山の広がる小谷町にある圓光寺は、美しい庭園が評判の名刹。躍動感ある枯山水「奔龍庭(ほんりゅうてい)」や、額縁庭園として知られる「十牛之庭」の他、「応挙竹林」、「水琴窟」など見どころが豊富で、多くの趣味人から愛される寺院です。
冬に積雪して雪化粧をまとった境内の景色はすばらしく、特に書院から眺める「十牛之庭」はまるで一幅の絵のような光景。圓光寺の高台からは、京都市街地の雪景色も楽しむことができます。
圓光寺の雪景色(えんこうじのゆきげしき)
所在地 京都府京都市左京区一乗寺小谷町13
https://www.enkouji.jp/
◆三千院の雪景色
天台宗五箇室門跡のひとつ、三千院は、比叡山の麓にある大原を代表する寺院。
池泉観賞式庭園「聚碧園(しゅうへきえん)」と池泉回遊式庭園「有清園(ゆうせいえん)」の2つの庭園はミシュラン・グリーンガイドの一つ星に選ばれており、季節ごとの景観が楽しめます。
冬に積雪すると荘厳な雰囲気の境内が真っ白に染まり、雪をまとう木々や氷結した池が美しく、まるで水墨画のような光景に。静寂とともに日本らしい美景をぜひ堪能して。
三千院の雪景色(さんぜんいんのゆきげしき)
所在地 京都府京都市左京区大原来迎院町540
http://www.sanzenin.or.jp/
文=CREA編集部
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