「国宝級の横顔」と話題の2.5次元俳優・阿部快征の現在地
CREA WEB / 2024年12月13日 11時0分
「国宝級の横顔」と呼び声も高い2.5次元俳優、阿部快征。出演映画『きみといた世界』の公開を控えた彼に、大きな転機となった「黒子のバスケ」など、これまでのキャリアを振り返ってもらいました。
ジュノンボーイへの意外すぎる応募動機
――小学生の頃から、野球をやられていた阿部さんの幼い頃の夢は?
小学生のときに軟式ではなく、硬式のボールを使うリトルリーグに入って、本格的に野球をやっていました。それで、中学に入ってから軟式野球をやり始めて、少しだけプロ野球選手になりたいと思っていたのですが、肘を痛めてしまい、本格的にできなくなってしまったんです。
その後、親がホテルに入っている中華の料理人だったこともあり、高校生のときは調理師免許を取って、料理人になろうと、飲食店でバイトしていました。その後、建築関係や公務員、美容師にもなりたいと思っていましたが、「第26回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に参加して、フォトジェニック賞をいただいたことで、また考えが変わりました。
――ちなみに、「ジュノンボーイ」に応募されたきっかけは?
僕の近くの高校に、ムーディ勝山さんが来られることを耳にして、「僕らの学校でもお笑い芸人さん呼びたいよね!」と、同級生の何人かでジュノンボーイに応募したのがきっかけです。
「僕らの誰かが芸能界に入って、交渉することで、芸人さんを文化祭に呼ぶことができるんじゃないか?」という計画だったんです。最終的には、僕がフォトジェニック賞に選ばれ、高校2年のときに事務所に入ることもできたのですが、世の中、そんなに甘いものではありませんでした。
――そこから俳優を目指されるきっかけは?
地元・宮城の高校に通っていたので、在学中はそれほど活動していませんでしたし、高校を卒業した頃も、まだまだ甘い考えだったと思います。
その後、2015年ぐらいから舞台を2、3本経験させてもらったんです。右も左も分からないなか、ちょっと痛い目を見て、お芝居の難しさを知り、「どうしたらいいんだ?」「もっと頑張らなきゃいけない!」と思ったことで、気持ちが変わりました。
それで「マフィアモーレ☆」という舞台に立ったときに、いろんな先輩を見るようになり、その後の「黒子のバスケ」でいろいろとアドバイスをいただきました。
「黒子のバスケ」「スケステ」など、2.5次元俳優としてのハマり役
――16年から17年にかけて、「黒子のバスケ」では小金井慎二役を演じられました。
小金井は誠凛高校というチームに所属しているのですが、誠凛の先輩方から「もっと、こうした方がいいよ」と教えていただきました。お芝居しているときはもちろん、「休憩時間でも携帯をいじらない」「台本は手放さない」といった役者としての基本や、佇まいもしっかり教えてもらいました。
そこから、周りのお芝居もしっかり見るようになりましたし、台本のセリフもまるまる一冊を覚えるようになりました。その結果、いろんな方に見ていただけるようになり、とても有難い経験をさせていただきました。だから、僕にとって転機となった作品といえます。
――18年からは、2.5次元ダンスライブ「SQ」ステージ(スケステ)において、SolidSのメンバー、世良里津花を演じられています。
「黒子のバスケ」とは異なる熱量のあるファンの方に観ていただき、僕のファンになっていただき、背中を押してくれた、もうひとつの転機作です。だから、この作品に出会えたことも、凄く有難いです。
ただ、この役は、めちゃくちゃ綺麗なお兄さんでもあるので、ずっと綺麗でいないといけないんです。そこで、夜にしっかりお風呂に浸かって、化粧水・乳液後に美容液を塗ったり、美容や肌管理を意識するようになりました。この役は長く演じているので、今ではお化粧も自分でやっているのですが、アイラインだけはメイクさんにやってもらっています。
――さらに、「アニドルカラーズ!キュアステージ」では7Colorsのメンバー、夏月斗羽を演じられました。
「スケステ」はダンスメインですが、そこに歌もついてきたので、頑張りました! また、お笑い要素が入っているため、「日替わり」でファンのみなさんを笑わせている樋口裕太さんら、先輩方の姿を見て、いろいろ学ばせてもらいました。
その後も、樋口さんと共演をすることがあるのですが、芝居面とかをしっかり見て、的確なアドバイスをしてくださるし、ご飯も連れて行ってもらっています。「東京カラーソニック!!」the Stageでは僕が先生役で、樋口さんが生徒役という設定だったので、とても不思議な感覚でした。
最新出演映画では、ヒロインをキュンとさせる役作り
――続いて、蒼田三月役を演じられた「COLOR CROW」について。
これまでもアクションの舞台はやってきましたが、しっかり殺陣を学び、剣を振るシリーズは初めてだったので、この役をやらせていただいたことで、殺陣が上達し、身体がより動くようになりました。
実は22年に公開された映画版の『COLOR CROW‐緋彩之翼‐』と、今回公開される『きみといた世界』の撮影時期がかなり近かったうえ、同じスタジオでの撮影だったんです。そうやって、映像のお仕事が続いたことも嬉しかったですね!
――2.5次元舞台を演じる上で、阿部さんがいちばん心がけていることは?
ファンのみなさんが持つキャラクターのイメージは、やっぱり僕ら以上に強いと思っているので、そのイメージを崩さないことは大切です。また、僕らは舞台上で、漫画やアニメでは描かれてない部分を見せないといけないと思っているので、常に想像の先にある「+α」を見せることを心掛けています。
――最新映画出演作『きみといた世界』ではヒロインの憧れの存在であり、主人公の恋のライバル役である工藤佑太役を演じられています。
前の事務所を辞めて、今後どうなっていくか? というときに、このお仕事をいただいたという意味では、これも転機となった作品といえるかもしれません。だからこそ「また、ここから役者として成長していくんだ」という意気込みで挑んだ作品です。
役柄的には、ヒロインをキュンとさせるというか、自分に意識を向けさせないといけないので、それを意識しながら演じました。シーン的には決して多いわけではないですが、しっかりお客さんの印象に残るように、お芝居を作り上げていきました。そんななか、撮影の心残りは髪型です(笑)。
阿部快征のファンであることを自慢できる存在に
――そんななかでの撮影エピソードを教えてください。
夜遅くまで、学校で撮影していたのですが、スタッフさんがずっと僕の横にいてくれるわけではないんです。1人でお手洗いに行ったり、ご飯を取りに行ったりしたのですが、あまりに真っ暗な道を通ったりするので、楽屋で誰かがいるときは「僕、怖がりなんですー」と話していました。それで女性の方から、「そんな怖くないですよ。しっかりしてください」と慰められたのが、いい思い出です(笑)。
――どんな新しい阿部さんが観られる作品になったと思いますか?
2年半前に撮影した作品ということで、ちょっと昔の僕の姿が見ることができます。しかも、なかなかレアな男子高校生役だったりします。最近はセーラー服姿が多いもので……(笑)。
また、この作品を見ることによって、みなさんが学生だった“あの頃”を思い出せると思うんです。そうやって、思い出を振り返りつつ、自分と照らし合わせながら、心を動かしてほしいと思います。そして、主演のお二人の無声芝居、声を出さない動きやお芝居にも注目していただけると、より楽しめるのではないでしょうか。
――今後の希望や展望を教えてください。
個人的には、ヒゲの似合う役者になりたいです。二十歳ぐらいの頃に油性ペンでヒゲを書いて、「自分は似合う顔」と思っているので、ファンのみなさんにはそれまで応援していただきたいです。
また、宮城にいる親に「僕がどういう仕事をしているか?」を観てほしいとき、舞台だと東京まで来てもらわないといけないので、映画など、映像の仕事も頑張っていきたいです。そして、よりマルチに活動して、ファンのみなさんが阿部快征のファンであることを自慢できる存在になりたいです。それで「私の推しは、こんな仕事をしています!」と、堂々と言ってほしいです。
阿部快征(あべ・かいせい)
1996年5月22日生まれ。宮城県出身。2013年、「第26回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でのフォトジェニック賞受賞を機に芸能界に入り。15年、舞台「大正浪漫探偵譚~東堂探偵事務所~」で俳優デビュー。舞台「黒子のバスケ」など、数多くの舞台で活躍。映画『Sea Opening』(監督:堀内博志)、『COLOR CROW-緋彩之翼-』(監督:ヨリコジュン)などにも出演。
文=くれい響
撮影=深野未季
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