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【兵庫県・伊丹市】好みの器でいただくこだわりの紅茶とスコーン 心休まるティールーム「すこんてぃ」

CREA WEB / 2025年1月12日 6時0分


「オールスイーツセット」当日のスコーン2種、ケーキ、プリンなどのスイーツがケーキスタンドで供されます。

 お天気の良い日に新しくオープンしたばかりの小さなお店を探して訪れるのが、ここ数年の休日の楽しみになっています。

 そうして見つけたのが「すこんてぃ」。場所は、阪急伊丹線新伊丹駅から、閑静な住宅街を歩くこと約6分。お店は道路に面していないので、うっかりすると通り過ぎてしまうかもしれません。駐車場の奥、関西でいう文化住宅の1階にあって、ポツンと置かれた椅子と看板が目印です。


靴を脱いで、スリッパに履き替えて店内へ。テーブル3卓7席、カウンター2席。

 扉を開けると、そこはまるでイギリスの小さな家の居間。古びた洋家具が置かれ、照明の光がきらめいています。靴を脱いでスリッパに履き替えると、カウンターの向こうに帽子が似合うご主人の笑顔。

 メニューには、紅茶の色々と自家製のスコーンとケーキ。なるほど、店名「すこんてぃ」そのままです(笑)。カップボードに並んでいるのは、有名なイギリスの陶磁器メーカー「ロイヤルアルバート」や「スポード」のものや、どこか懐かしいノリタケのティーカップとソーサー。好みの器を選んで紅茶をいれてもらえます。


イギリスの「ロイヤルアルバート」や「スポード」、日本の「ノリタケ」のティーカップ&ソーサーが並ぶカップボード。

 紅茶は、十数種類。産地別に記されていて、インドは、ダージリンのファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルとアッサム。

 スリランカに茶園を持つ「SUCIELA TEA」吉田直子さんからの「スシーラガーデンBOP」やウバ、ヌワラエリア、ディンブラ、キャンディ、ルフナなどスリランカの紅茶、さらに「店主の気まぐれメニュー」で、時々に、中国紅茶や和紅茶、はちみつ紅茶やノンカフェインの茶葉など数種類。

 他に、ロイヤルミルクティーやハーブブレンドなどのアレンジティーも。味わいの特徴やミルクティーにオススメのものなど、ご主人・吉川健史さんの説明を聞いて飲みたい紅茶を選びます。


紅茶はポットサービスで500円から。ストレートかミルクを入れて。紅茶が冷めないようティーコーゼも用意されています。

 紅茶のサービスは、ティーポットに茶葉が入ったままではなく、ポットトゥポット、一度ポットで抽出して茶葉を漉し、別のポットで出すスタイル。時間をおいても紅茶が濃くなったり、渋くなったりすることがありません。カップに2杯分、ポットにたっぷり入っています。

お菓子はご主人の手作り


手作りのスコーンは「プレーン」と「アレンジ(写真はシュトーレン風)」の2種類。1個450円。2個550円。プレーンには、ジャムとクロテッドクリームを添えて。

 紅茶のお供、お菓子をご紹介しましょう。全て、ご主人・吉川さんの手作りです。

 まずは「スコーン」。「40代でイギリスにホームステイした時に、ホストファミリーの奥様に教わったレシピがベースです」と吉川さん。

「プレーン」は、当日の朝に焼いたもの。全粒粉が入っていて、香ばしくサクサク食感。本場イギリスと同様に、クロテッドクリームとジャムを添えて供されます。

 もう1種類は「アレンジ」で、取材時は「シュトーレン風」。シュトーレンに使うドライフルーツやナッツが入った、贅沢な一品。ラム酒がほのかに香る、大人向きのスコーンでした。「今までに作ったのは、アールグレイ紅茶の茶葉を使ったものや、チェダーチーズと黒胡椒のチーズスコーン、トマトとバジルなど。ほぼ月替わりで作っています」。手でつまんで、気軽に食べられます。


自家製のお菓子の「オールスイーツセット」。スコーン2種550円とケーキ(写真は「レモンドリズルケーキ」350円)とデミタスカップに入った「プリン」250円でこの日は合計1,150円。500円以上の紅茶がお得価格になります。

 ケーキもほぼ月替わりで、イギリス伝統のものにこだわっています。取材時は、レモンの香りさわやかな「レモンドリズルケーキ」でした。定番の「キャロットケーキ」も予定しているとか。「ヴィクトリアスポンジケーキ」も食べたい!

 さらに、デミタスカップに入れて、上にカラメルをのせた、どこか懐かしい味わいのオリジナルの蒸しプリンもあります。

「お客様の要望で、プレーンスコーンとプリンのセットもお出しするようになりました」と、「どっちもセット」もオンメニュー。

 さらにさらに、スイーツ好きとしては、お店のお菓子を全種類食べてみたくなりますよね。「オールスイーツセット」は、そんなプチ贅沢が叶う、スイーツ3点をケーキスタンドに盛り付けたメニュー。甘さ控えめのイギリスらしいお菓子と紅茶を時間をかけてゆっくり楽しめます。


マシュマロを浮かべた「ロイヤルミルクティー」550円。アッサム紅茶を低温殺菌牛乳で煮出して。他に、オリジナルスパイスミックスが香る「チャイ」600円、「ハーブブレンドばら紅茶」600円などもあり。

 アレンジティーは、「気軽に、たっぷり飲んでほしい」との思いから、マグカップでサービスされるのが魅力的。「ロイヤルミルクティー」は、アッサム紅茶と低温殺菌牛乳を使った、まろやかで香り豊かな1杯。数種類のホールスパイスを注文があってからすりつぶして作る、香り立つ「チャイ」もオススメです。

紅茶でほっとひと息ついてほしい


ていねいに1人分ずつ紅茶をいれる吉川さん。

「すこんてぃ」のご主人・吉川健史さんは、兵庫県宝塚市出身。社会人になってからは、千葉県市川市暮らしでした。「サラリーマン時代、コーヒーが体に合わず紅茶を飲むようになり、紅茶について知りたくなって会社の近くにある紅茶教室に通い始めたんです」と吉川さん。

 72010年頃から紅茶について学ぶなかで、2011年にはイギリスでのホームステイも経験。すっかり紅茶の魅力にはまり、2015年、52歳で早期退職。職業訓練校で食品衛生や調理を学び、アルバイトでイタリアンレストランのホールも経験。2016年から市川市で紅茶に関する活動を本格的に開始。講座やマルシェ出店をするようになりました。

「紅茶について活動する拠点がほしいと探していて、たまたま出身地の近くで親戚が所有する築50年のこの物件が見つかって、約40年ぶりのUターンを決意しました」とのこと。半年かけて、珪藻土で壁を塗ったり、アンティークショップで家具を探したり。2024年9月6日、出身地に近い伊丹での自店オープンとなりました。


吉川さんのレコードコレクションの横にその日のスコーンの見本と家族お手製のティーコーゼが。

 店には趣味のレコードコレクションや自作のアンプを置き、「レコードを聴く会」も開催。西独時代のビンテージスピーカーから音楽が流れる優雅で心地よいスペースになっています。「季節に合わせたお茶会や紅茶の飲み比べ会なども、定期的に開催します」とにっこり。

「ブランチとして楽しんでいただけるようなメニューも考えています。紅茶を、ゆっくりていねいに、心を込めていれています。小さな小さなティールームですが、紅茶を飲んでホッと一息ついていただけたら」と吉川さん。


紅茶の茶葉が並ぶ厨房の小さな棚。

 紅茶が好きで、シンプルに楽しみたい。そんな人に「すこんてぃ」はぴったり。紅茶は、1杯目はストレートで、2杯目にはミルクを入れて。スコーンやケーキと味わいながらのゆったりしたひととき。まさに大人のおやつタイムです。

すこんてぃ


目印は、駐車場奥に置かれた椅子と小さな看板。

所在地 兵庫県伊丹市平松2-3-19 103
電話番号 090-3685-0890
営業時間 11:30~18:00(L.O. 17:30)
定休日 日・月・木曜
Instagram @sconetea105
Facebook @sconetea.ICHIKAWA

文・撮影=そおだよおこ

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