"AKB商法"が的中!? 『映画けいおん!』はコケまくり松竹の救世主か

日刊サイゾー / 2012年1月2日 8時0分

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 3月に発生した東日本大震災は国内の産業に多大なる損失をもたらしたが、映画産業もその例外ではなかったようだ。

「各社ともラインナップが弱かったのもあるだろうが、震災後の入場者が大幅に減った。邦画で興行収入が50億を突破した作品はゼロ。公開が終了した作品の中でトップがジブリアニメの『コクリコ坂から』(42.9億円)。実写版だと人気コミックを映画化した『GANTZ』(34.0億円)。老舗の大手3社(東宝・東映・松竹)の中で毎年ひとり勝ちが続く東宝ですら、8年連続で興収が500億円を突破したにもかかわらず、前年比2割減まで落ち込みそう」(映画ライター)

 そんな3社の中で、そこそこの話題作をそろえながら"ひとり負け"となってしまったのが松竹だった。

「10月末時点での興収は東宝が約500億、東映が約140億だったが、松竹は東映のほぼ半額の約71億。年間で100億に届くかどうか微妙だった」(同)

 今年の松竹の公開作品を見てみると、井上真央主演で4月に公開された『八日目の蝉』は11.3億円とそこそこヒット。しかし、以後の公開作品はさっぱり振るわず、ダウンタウンの松本人志監督作品『さや侍』は6.3億円、SMAP香取慎吾主演の『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~』は8.3億円、市川海老蔵と瑛太がW主演の『一命』と鈴木京香主演の『セカンドバージン』、公開中の『アントキノイノチ』はいずれも5億程度にとどまりそうだという。

「『こち亀』なんかはTBS系でドラマ化されたが視聴率が振るわず、最初にジャニーズべったりの東宝に映画化が打診されたが、東宝が断ったため松竹に回ってきた。東宝は計算高く、ヒットの見込みのない作品は手掛けない。弁護士出身で、副社長時代にはらつ腕をふるって経営の建て直しを図った松竹の迫本淳一社長だが、クリエイティブのセンスがなく、現場からは不満の声が続々とあがっている。今年の興収は前年比の約6割程度で、最終赤字は38億円になる見通しで、有利子負債は840億円まで膨れあがったため、このままだと社長の進退問題に発展しかねない」(松竹関係者)

 なんとも、穏やかではない話だが、そんな松竹にとって"救世主"となったのが公開中の『映画けいおん!』だという。

「原作は4コママンガで、TBSでアニメ化され人気に火がついた、軽音楽部に所属する女子高生を描いた部活もの。わずか137スクリーンで今月3日から公開されたが、公開2日間の興収は約3.2億で、その週のランキングで1日に公開されたスピルバーグ作品『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』を上回った。『八日目の蝉』の興収を軽く超え、松竹の今年度ナンバー1に躍り出ることはほぼ確実」(映画会社関係者)

 実は、このヒットの裏には、総選挙の投票権や握手会の抽選券を付けてCDを売りまくるAKB48の"AKB商法"まがいの戦略があり、それが功を奏したようだ。

「春先から何種類もの特典付き前売り券を売ったり、半券3枚ごとにおまけをつけたりしてファンの購買意欲をあおれるだけあおっている。そのおまけがネットオークションに出品されて高値をつけているあたりも"AKB商法"そっくり」(同)

 ようやく年末で2本目のヒット作が生まれた松竹。こうした"急場しのぎ"の戦略に未来があるとも思えないが......。


※画像は『映画けいおん!』公式サイトより



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