UFCで屈辱の1RKO負け......"神の子"山本KID徳郁はどうしてしまったのか

日刊サイゾー / 2012年3月7日 8時0分

写真

 世界最大の総合格闘技団体であるアメリカの「UFC」が先月26日、さいたまスーパーアリーナで2000年12月以来の日本大会を開催した。米国の放送時間に合わせて異例の午前9時30分開始となったこの大会では、UFCデビュー戦の田村一聖が中国のジャン・タイクァンを2回32秒、右フック1発で失神KO。会場のボルテージも最高潮に達したが、その後、大歓声で迎えられたKIDは英国のヴァウアン・リーに1回4分29秒、腕ひしぎ十字固めで生涯初の一本負けを喫した。

 これでKIDはUFC3連敗。試合後、KIDは「残念です。日本で久しぶりにできたんで、みんなにパワーを与えるような試合をしたかったんですけど、ほんとにミス、1個のミスがこうなるって分かったんだけど......。いつか試合で自分が勝つ姿を見せたい。本当にファンに申し訳ないです」とうなだれた。

 かつては自身を「神の子」と称し、ビッグマウスに負けぬ"秒殺劇"を連発してきたKID。2004年大みそかに行われた「K-1 PREMIUM Dynamite!!」では、K-1ルールでありながら、あの魔裟斗からダウンを奪うなど、一躍スターダムにのし上がった。それがここ数年は精彩を欠いていると言わざるを得ない。

 その理由について、格闘技雑誌の元ライターは声をひそめて次のように語る。

「全盛期のKIDは完全にイッちゃってた。試合前の控え室なんかでは、狂気に満ちあふれた目をしていて、こちらも視線を合わせられないほど。ボクサーのパンチをノーガードでかわす動体視力など、とても人間ワザとは思えなかった。当時、あまりにも人間離れしていたので、KIDに近い人物に『何かやってるんですか?』と聞いたら、彼は笑いながら『まあまあ。単なる興奮状態ですよ。ただ、痛みは感じないみたいだけどね』とだけ答えてくれました」

 その"狂気"がここ数年はめっきり影を潜めていると、同ライターは話す。

「見た目の威圧感が全然違う。なんか牙が抜けた感じ。年齢的なモノなのか、精神的なモノなのか、それとも別の"何か"によるものなのか......。『こんなモンじゃない』という彼の葛藤が見て取れます」

 今回の敗戦でKIDには引退説も浮上している。再び"神の子"になれる日はやって来るのか――。


※『「神の子」山本"KID"徳郁
~世界王者への軌跡~』(TCエンタテインメント)


【関連記事】

「国内団体はもはや死に体か」瀕死の日本総合格闘技界に乗り込んできた米UFCの功罪

3.9復活の総合格闘技「リングス」に元K-1ファイター小比類巻太信が参戦

FEGはギャラ未払い、戦極は消滅へ、海外では買い叩かれ──お茶の間から格闘技が消える日

日刊サイゾー

トピックスRSS

ランキング