漫才師で、ありつづけること――今年もやってきた『爆笑問題のツーショット2012』の季節

日刊サイゾー / 2012年1月13日 8時0分

写真

 お笑い界では、年末年始の時期に「風物詩」と呼ばれるような毎年恒例のイベントが集中している。年末には一昨年まで漫才の祭典『M-1グランプリ』があり、昨年はその代わりに『THE MANZAI』が行われた。関西では年末にディープな笑いを競い合う『オールザッツ漫才』があり、大みそかには紅白の裏で『ガキの使いやあらへんで!!』の特番がある。新年には芸人が即席コンビでネタを披露する『ザ・ドリームマッチ』が放送される。

 そして、お笑いDVDの世界で毎年恒例となっているのが、爆笑問題の漫才DVDである。爆笑問題は、07年からほぼ毎年1月に『爆笑問題のツーショット』という漫才のDVDをリリースしている。そこには前年の1年間を振り返ったノンストップ時事ネタ漫才が収録されているのだ。その最新作『2012年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2011年総決算~』は1月25日に発売される。内容は、なでしこJAPANフィーバーから『家政婦のミタ』まで、2011年に起こった出来事を独自の視点で振り返る内容となっている。

 爆笑問題はある時期から、漫才スタイルをがらっと変えて時事ネタ中心にシフトしていった。それは、いつまでもネタが尽きないという点で画期的な方針転換だった。多くの芸人がテレビで売れると漫才を捨ててしまうのに対して、爆笑問題が今までそれを続けてくることができたのは、時事ネタ漫才というフォーマットを確立したからというのが大きい。

 爆笑問題の時事ネタ漫才はいまや完璧にシステム化されている。2カ月に一度のペースで行われる事務所ライブ「タイタンライブ」では、最近のニュースを題材にした漫才を披露する。そして年末のDVD収録では、それらのネタも取り込みながら1年を総括する1時間以上の漫才を仕上げて演じるのだ。それだけではない。彼らは、年末年始の演芸番組に出演する際にも、この長い漫才に組み込んだネタの一部を切り取って演じている。そうやって作られる時事ネタ漫才は、1年を振り返る年末年始番組にはうってつけの内容になっているのだ。実によくできたシステムである。

 さらに言えば、漫才を続けているということによって、爆笑問題というコンビのブランドイメージは高く保たれている。芸人の多くは、テレビで売れると持ちネタの漫才を捨ててしまうものだ。特に、漫才ブーム以降の世代のテレビ芸人は、舞台よりもテレビに根を張って生きているので、そこで求められない漫才はやらなくなってしまうことが多い。ビートたけし、島田紳助は言わずもがな、ダウンタウン、ナインティナインなど、いつのまにか漫才を封印してしまった芸人は数多い。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング