震災2年、行方不明者なお2,800人──【震災遺骨】砂浜に流れ着く命の欠片をめぐって

日刊サイゾー / 2013年3月11日 9時0分

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 震災からの復興が叫ばれるなかで、いまだに解決していない問題は数多い。そのなかでも、解決の目処がたたないのが行方不明者である。「まだわかっていないの?」と思う人もいるだろう。たしかに震災から過ぎ去った2年の歳月を考えればその疑問ももっともといえる。だが、それでもいまだに行方不明者たちは家に戻れていないのが現実なのである。

 その実態を探るべく宮城県の沿岸部を歩いた仙台出身のジャーナリストである丸山氏がレポートする。


■いまだ戻れない行方不明者の現実


 東日本大震災から2年。記念番組では「復興」に目を向けたものが多い。しかし、今一度目を向けてもらいたい問題がある。それが「震災遺骨」である。

 2011年3月11日、あの時に失われた命の数を覚えているだろうか。関東まで含めて1万8,684人である。さらに、いまだに遺体を確認できないでいる行方不明者が2,800人ほどいる。その多くは、津波に飲まれて命を落としているとみられている。海中での遺体捜索には限界があり、すでに打ち切られている。亡骸すらない状態では、生き残った被災者も区切りをつけて前に進むことができない。沿岸部で行方不明者の遺骨を探索する活動をしている人たちがいると聞き、取材することにした。

<東日本大震災で700人以上が死亡・行方不明となった宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区で(2月)9日、遺族やボランティアが海岸を捜索した。家族2人を亡くし、長男(当時8カ月)ら2人が行方不明のままの竹澤守雅さん(45)夫妻=仙台市若林区=の思いを知ったボランティアが呼びかけ、福島県南相馬市などから約100人が集まった。「家族に会いたい」「会わせてあげたい」。思いは変わらないまま、震災は(2月)11日で1年11カ月を迎える。>(毎日新聞2013年02月09日より)

 遺骨回収のための一斉捜索を実施しているのは、南相馬市で被災した市民がつくった「復興浜団」や東京で被災地を支援するボランティアグループ「絆JAPAN」など。団体はすでに複数ある。

 宮城県内の警察による捜索自体は打ち切られている。沿岸部での遺骨収集は彼らボランティアや住民の有志によって支えられている活動である。


■命の欠片が流れ着く砂浜


 こうしたボランティアグループが活動しているのは、宮城県南部の閖上地区が多い。では最大の死者約3,000人を出した石巻市の現状はどうなっているのだろうか。統計によると、現在でも448人が行方不明のままである。一方で隣接する東松島市は、死者1000人、行方不明者が29人。石巻市と東松島市は行政としては区切れているが、地理的には地続きのエリアである。

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