アイドル界に広がる運営のバクチ化と「メンバーの給料は安くていい」という業界基準

日刊サイゾー / 2013年3月16日 12時0分

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 AKB48やももいろクローバーZのブレイクに続けとばかりに、各レコード会社や芸能プロダクションがアイドルユニットの発掘や育成に躍起になっている。その中には大手事務所が手がける私立恵比寿中学や、BABYMETALのように“次のヒロイン”として順調に人気を集めているユニットもいる一方で、過大な資本投下を回収できないのではないか? とウワサされる事務所もあるようだ。

「AKB48の成功の要因のひとつとして、常設劇場でコンサートを続けたことが挙げられます。ファンがいつでもメンバーに会いに行ける点がポイントで、これを真似る形で常設劇場をオープンさせたのが、アリスプロジェクトという新興事務所です。ここは元ホストのイケイケ社長が拡大策を取っており、メディア関係者への猛烈な売り込みでも有名ですね。ライブを見に行ったテレビ関係者の元にメンバーからお礼の手紙が大量に届くなど、過剰ともいえる対応を行っています。いずれにしても、劇場開設などに相当な資金をつぎ込んでいるはずで、所属ユニットがブレイクしないと事務所経営が持たないでしょう」(他の芸能事務所関係者)

 AKB48の成功の“負の側面”として、「大成功を収めても、メンバーの給料は安くていい」という業界基準ができてしまったことを指摘する声は多い。数十人単位のユニットを組む際、以前であれば人件費という重い課題もあったが、最近では「人件費などなんとかなる」とばかりに、見切り発車でプロジェクトが始まってしまうことも少なくない。

「よくあるのは、事務所のスタッフが街頭やライブハウスで手当たり次第に声をかけたり、オーディションを受けた子の大半を合格にして、とりあえず所属させるというパターンです。中には、音楽系専門学校の生徒をアイドルとして所属させる代わりに、学校側から謝礼をもらっている事務所もあると聞きました。そのため、アイドルとしてはちょっと……という子も、ほぼ無給でアイドルを名乗る状況が生まれているのです」(前出・関係者)

 最近では、声優を目指すためにAKB48を脱退した仲谷明香のように、アイドルの仕事に見切りをつけて新たなキャリアに進むケースも増えている。久々のブームといわれながらも、事務所のバクチ的投資と所属アイドルの低収入状態が続くアイドル界にとって、ビジネス面の安定は大きな課題といえそうだ。
(文=越谷由紀)

日刊サイゾー

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