出るの? 出ないの!? “一人負け”ドコモがiPhone参入できない深いワケ

日刊サイゾー / 2013年5月18日 16時0分

 製品発表や記者会見のたびに「iPhoneは出さないのか?」と質問され、「今回は出せないが、参入は断念していない」といった回答を続けているドコモ。一部のマスメディアも「次こそは出る」と毎回煽り立てているため、iPhoneを使いたくてもドコモが大好きで他のキャリアに動きたがらないユーザーは、その情報を信じて待っている状態だ。しかし、出ない。

 もともと、2008年にiPhone 3Gが発売される際、ドコモが最初の交渉相手だった。アップルはiPhoneを展開する国のナンバーワンキャリアにしか取り扱わせていなかったためだ。しかし、ふたを開けてみればソフトバンク扱い。これは、ドコモがアップルの出す条件をのめなかったため。当時イケイケのアップルは、金銭面や供給量のほかにも厳しい要求を突きつけたのだ。当然、ソフトバンクにも似たレベルの要求があったはずだが、孫正義氏は即応。これが、明暗を分けた。

 11年にはauが参入。直前まで、「Android au」と謳っていたのに、一夜にして様変わりしたのには驚いた。一部ユーザーは、AndroidのiPhoneが出ると混乱し、当時のツイートには笑える内容のものも多い。これもギリギリの経営判断だと思うが、結局ユーザーを増やすことに成功した。しかし、この段階でもドコモは参入しなかった。

 ドコモがそれでも出さない理由はいくつかある。まずは、自社サービスを捨てきれない点。ドコモはiモードで爆発的な成功を収め、ユーザーの囲い込みと継続的な大きな利益の確保という蜜の味を知ってしまったのだ。それをスマホでも実現しようと躍起になっているが、さまざまなアプリや高性能なブラウザが利用できるスマホで、独自アプリや機能で囲い込むのは難しい。しかも、iPhoneを開発するアップルが、独自アプリや機能の搭載を受け入れるわけがない。

 次に、利益や販売台数の制限。iPhoneはiTunes Storeという仕組みを構築し、ユーザーからのお金を直接稼いでいる。こうなるとドコモは土管屋となり、オイシさが半減する。しかも、一定台数以上を売らなければならない、というノルマも発生する。ドコモの販売力からすればこれは簡単なのだが、問題はしがらみ。ドコモはこれまで大手国内メーカーとタッグを組んで端末を開発してきた。メーカーはドコモの言う通りに独自機能やアプリを搭載したり、スペックや価格の歩調を合わせてきたが、突然「iPhoneを採用するから、次回でおしまいね」というのも無理がある。

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