アントニオ猪木ものまね芸人は出演禁止!“公正中立”な選挙報道のために迷走するテレビ局

日刊サイゾー / 2013年7月16日 13時0分

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「公正中立な報道を!」

今回の参院選で、テレビ局各社は選挙報道をめぐり、特定の候補に肩入れしたと見られない報道を行うべく、細心の注意を払っている。

背景にあるのは、7月4日に自民党が“TBSの報道内容が公平さを欠いている”として、当面の取材を拒否することを発表した事件だ。自民党の取材拒否は、5日にTBS側が謝罪を行ったことで解除された。

しかし、同様の被害を受けることを防ぐためという理由で、テレビ局各社は「とにかく、特定の候補者への肩入れ報道をするな」と、現場に厳しく指示を行っているのだ。

対象になっているのは報道番組だけではない。情報番組でも、細心の注意を払うように指示されているという。具体的には、街角でのロケの対応だ。該当取材中に、選挙カーが後ろを通ったり、音声が入り込んだ場合はNG。もしも、映像に候補者のポスターが映り込んでいた場合には「モザイクを入れろ」と指示されるという。さらに、ある取材ではこんな事件も。

「ある飲食店を取材したところ、後ろに一般のお客さんが映り込んでいたんです。そこで念のために、身元を聞いたところ、ある政治家だったそうで……。急遽、その場で撮影をすべてやり直しました。担当ディレクターは、“正しい対応をした”と上司からほめられたそうです」(あるテレビ局スタッフ)

さらに、某キー局では「公正中立」を突き詰め過ぎた結果、バラエティ番組にまで規制が行われている。

その規制とは「アントニオ猪木ものまね芸人」の出演禁止だ。アントニオ猪木氏は、今回の参院選に日本維新の会から比例代表候補として出馬し、選挙活動に邁進中だ。

出馬中の候補者のものまねがテレビで放映されれば「公正中立」が失われてしまう。某キー局は、そう判断しているのだとか。もちろん、ほかの芸人がアントニオ猪木のものまねをするのも絶対にNGである。

元来、アントニオ猪木のものまねを持ちネタにする芸人は多い。ざっと羅列してみても、井手らっきょ・春一番・グラップラーたかし・アントキの猪木・アントニオ小猪木・あんころもち猪木の名前が浮かぶ。具体的に番組ディレクターがどのように判断しているかは定かではないが、後ろの3人は名前の時点で出演がNGであろう。

「公正中立」を追い求めるばかりに、おかしな方向の規制を推し進めるテレビ局。単に誰も責任を取りたくない無責任さと、取材拒否されればネタが取れなくなる取材力の低さを自ら晒しているだけではなかろうか。
(取材・文=昼間たかし)

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