「めっちゃ楽しい」『THE MANZAI』で見せた、“人生すごろく”レイザーラモンの17年

日刊サイゾー / 2013年12月16日 16時0分

 漫才師に憧れていた。けれど、RGは「僕らはできるわけないと思って、ずっと逃げてた」。だが、HGも「やろうや」と言ってくれた。そしてレイザーラモンはキャラを脱ぎ捨て、スーツに着替え、再び漫才で勝負し始めたのだ。

「HGやりました、あるあるやりました、プロレスやりました。全部漫才のためだったのかなと」(「お笑いナタリー」インタビューより)

 17年間、さまざまな変遷を経てきたレイザーラモン。決してお笑い芸人の「王道」とはいえない道を歩んできた。

「レイザーラモンとして求められてるものって、ぶっ壊すことだと思うので。漫才というフォーマットの中で、ぶっ壊すようなことをやりたいと思います」(同)

 その言葉通り、レイザーラモンは日本一の漫才師を決める『THE MANZAI』で、モデルに扮したHGの服を脱がし、パンツ一丁にした。それはいま主流の、ボケの手数を詰め込んだ緻密な漫才とはまったく違っていた。センスのある発想とも無縁だった。レイザーラモンの17年間が凝縮された漫才は、ただ「楽しい」だけの漫才だった。

 その漫才を見て、審査員のひとりであるオール巨人は「レイザーラモン君はね、個人個人でやってく力あるんですよ。そのほうが楽なんですよ。でも漫才で頑張って、漫才のキャリアとしては2~3年やと思うんですよ。正直、劇場でもウケてなかった(笑)。でもここまで来た。言うたやろ、舞台で裸になったら誰かに怒られるって。俺が怒る!」と、優しさあふれる言葉をかけた。

 HGは漫才の最後、RGのボケに「セイでしょー!」とツッコんだ。「セイでしょ-!」というツッコミの、意味のわからなさ。けれど、そのわからなさの分だけ幸福感がにじみ出てくる。

「反則だろ! フランス座じゃないんだから」と相好を崩す最高顧問のビートたけしも楽しげだ。

 「楽しい」という概念を人の形にするとレイザーラモンができあがる。そんな気さえしてしまうほど、バカバカしくてくだらない、そして愛おしい漫才だった。2人の漫才は、『THE MANZAI』を嫌な緊張感とは無縁の楽しい空間にしてくれたのだ。

 トップバッターとしての役割を果たしたレイザーラモン。最後の優勝決定の瞬間、チラッと画面の片隅に映ったHGはまだ裸のままだった。
(文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)


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