クリープハイプも……レコード会社が勝手に発売する「ベスト盤トラブル」は、なぜ起こるのか

日刊サイゾー / 2014年2月13日 19時0分

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 人気ロックバンド・クリープハイプのメンバー4人が10日、声明を発表。3月12日に発売されるベストアルバム『クリープハイプ名作選』(ビクターエンタテインメント)が、バンドの意思でリリースされる作品ではないことを明かした。

 オフィシャルサイトに掲載された「クリープハイプからみなさんへ」という文面で同バンドは、アルバムの発売について「バンドの意思で出す作品ではありません。」とした上で、「レコード会社からメンバーにも事務所にも一切何の連絡もありませんでした」などと発売の経緯を説明。また、具体的な要望などは記していないものの、「レコード会社が一方的に出す物だという事を知って欲しいです」「あなたの力を貸してください」「お願いします」などと、ファンに向けて悲痛な訴えをつづっている。

 日本の音楽界では、しばしばこうした「ベスト盤トラブル」が発生している。2010年には、活動休止中だった宇多田ヒカルのUtada名義のアルバム『Utada the best』(ユニバーサルミュージック)について、宇多田本人がTwitter上で「予約を考えている人は、少し待ってください」などと“不買”を呼びかける異常事態に。99年に発売されたスピッツの『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ 』(ポリドール)も、メンバーと事務所の許可を得ずに発売されたため、200万枚以上を売り上げたものの、後にメンバーの意向で廃盤となっている。

 なぜ、このようにアーティストの意に反した作品が発売されるケースが散見されるのだろうか?

「曲の著作権はもちろん制作者であるアーティストに属しますが、録音・編集された音源を出版する権利、いわゆる原盤権はレコード会社が所有するケースが多いんです。録音や編集、マスタリングにかかる費用をレコード会社が負担するため、そういう形になる。そういう関係性の中で、アーティストとレコード会社の間で信頼関係が崩れると、今回のようなトラブルが起こることになる」(音楽専門誌記者)

 今回、クリープハイプ側が法的手段に訴えるわけでもなく“不満”を表明するにとどまっていることからも、『クリープハイプ名作選』の発売は、あくまで合法的な商行為の範囲と推察される。アーティストがこうしたトラブルから身を守るためには、音源制作から販売営業まですべて自腹で行うしかなさそうだ。

日刊サイゾー

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