井上真央、綾野剛主演でヒットの『白ゆき姫殺人事件』の裏にあった、原作者・湊かなえの断筆騒動

日刊サイゾー / 2014年5月23日 13時0分

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 『アナ雪』旋風が吹き荒れる映画界だが、3月末~4月公開の邦画では井上真央、綾野剛の主演の映画『白ゆき姫殺人事件』が大健闘したようだ。興収は『名探偵コナン 異次元の狙撃手』に次ぐ2位で、実写部門では人気シリーズ『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』や『神様のカルテ2』を上回り、1位となった。

 この映画は、人里離れた山中で美人OLが惨殺死体で発見され、容疑者として浮上したのは行方不明の同僚(井上真央)。そして、これを取材するテレビディレクター(綾野剛)がネットにツイートしたことで情報が暴走し、“犯人”が作り上げられていくというミステリーだが、その背景にあるマスコミの過熱報道、SNSでのウワサ話などの恐ろしさが描かれた問題作でもある。

 原作者は『告白』などで知られる作家の湊かなえだが、この作品を書いたきっかけは、意外にも「自身の経験から」だったという。

 湊は『白ゆき姫~』執筆の動機について、インタビューなどでこんなふうに語っている。

「知らない間に近所の人や地元の知り合いが、私についての取材を受けていたんです。その時は、みなさんが良いことばかりを言ってくださったから良かったけど、もしこれが殺人事件に関わるなど悪い内容だったとしたら、何を言われるだろうと思って、すごく怖くなりました」(「Movie Walker」より)

 こうしたメディアに対する不信、恐怖体験は、『白ゆき姫~』の単行本出版時にも繰り返し語られていたのだが、湊をメディア恐怖症にしてしまったのは、実は女性週刊誌「女性セブン」(小学館)のある記事なのだという。

 問題の記事は、「女性セブン」2010年7月25日号に掲載された、「『告白』湊かなえさん子供を寝かせてから書いた24時のミシン台」というもの。

「本屋大賞を受賞した『告白』が映画化され大ヒットし、湊さんの注目度も一段と高まっていた時期のことでした。記事の内容は、淡路島に住む湊さんの知人や友人から彼女の様子などを取材した、“作家の素顔”的な記事。『主婦作家』『ミシン台で執筆』など所帯じみた感じや貧乏くささを強調してはいるものの、美談仕立てで決して悪口やスキャンダルの類いではなかったのですが……」(文芸編集者)

 ところが、当の湊はこの記事に大激怒したのだという。

「知らない間に自分の周辺を取材されたことが本当に恐怖だったようで、『こんな田舎の狭い島で周辺取材をされては、プライバシー侵害だ!』『子どもが誘拐されたら、誰が責任取るんだ!』と憤慨。記事中で使用された自分の写真にまで『強い悪意を感じる』と腹を立てていたそうです」(同)

 湊の怒りと動揺は大きく、出版各社を巻き込む大騒動にまで発展してしまう。

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