「いったい誰を選べば……」韓国・統一地方選立候補者は“前科持ち”だらけ?

日刊サイゾー / 2014年5月29日 16時0分

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 ウクライナ選挙やEUの欧州議会選など、他国の選挙が例年以上に取り上げられる中で、お隣・韓国では、6月4日に全国統一地方選挙が行われる。この地方選挙は、主要8都市などの首長、議員、教育監(教育庁のトップ)を選出するもの。セウォル号の沈没事故への政府の対応が批判され、パク・クネ大統領への支持率が下がる中で迎える選挙とあって、国民が現政権にどんな審判を下すかに注目が集まっているといえるだろう。

 しかし、そもそも今回の選挙の立候補者たちは、多くが“前科持ち”であることをご存じだろうか? 立候補者8,994人のうち、前科者はなんと全体の39.8%を占めるという。

 特に、権限の大きい市や道のトップを決める“市・道知事”候補61人のうち、45.7%に当たる28人が前科持ちであることも明らかになった。この中には、7種類の前科記録を持つイ・ガプヨン蔚山広域市長候補をはじめ、6種類の前科者が6人、5種類の前科者が3人もいる。

 気になる前科の中身は、韓国メディアによると、暴力事件が22件で最多。次いで、集会やデモに関する法違反21件、公務執行妨害18件、業務妨害と国家保安法違反がそれぞれ16件、交通違反10件の順となっている。各政党は候補者審査の基準において、道徳性を重要視するとしていたが、まったくの建前だった。統合進歩党のイ・グァンソク氏(全羅北道知事候補)などは、飲酒運転で3度も罰金刑を受けているからだ。道徳性うんぬんの次元の話ではないだろう。

「前科者には投票しなければいいだけ」ともいえるが、慶尚南道や仁川市の場合、知事候補3人のうち前科者が2人。選択肢があまりに狭いという、悲惨な現状になってしまった。ちなみに、地方教育庁のトップを決める教育監の立候補者も、72人うち19人(26.4%)、つまり4人に1人以上が前科持ちという驚きの数字が出た。教育は国家の根幹に関わるだけに、非常に心配な結果といえるだろう。

 とはいえ、韓国では今回の選挙から、公開すべき前科記録が「禁固以上の刑」から「100万ウォン(約10万円)以上の罰金刑」に拡大しており、候補者にとっては厳しい状況にあるのも事実。これは、「禁固以上の刑」であった第19代国会議員選挙(12年4月)において、候補者の20.5%が前科者であったことを鑑みて、「選挙をよりクリーンに」という意図で、与党であるセヌリ党が法改正を試みた結果だ。

 そんな法改正の経緯を踏まえて、候補者の前科の中身をあらためて注視すると、与党側の思惑が透けて見える気がする。というのも、反政府活動や民主化運動を行った人物は、どうしても「集会やデモに関する法」や「国家保安法」の“違反者”(=前科者)になりやすい。彼らを選挙で厳しい状況に追い込むために、与党側が公開すべき前科記録を拡大したのでは……とも推測できるからだ。

 いずれにせよ、「政策がおかしい!」「政府の対応が悪い!」などと政治家を批判する以前に、立候補の段階から問題だらけの韓国。ここで公表された前科は、もちろん明らかになったものだけであるため、氷山の一角である可能性も少なくない。韓国国民にとっては、なんとも八方ふさがりな選挙となりそうだ。

日刊サイゾー

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