わずか2カ月で……サッカー韓国代表“ハーフの星”カン・スイルの転落劇

日刊サイゾー / 2015年9月3日 19時0分

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 夏の甲子園で脚光を浴びたオコエ瑠偉(東京・関東第一高校)や、世界陸上でも活躍したサニブラウン・ハキーム(東京・城西高校)など、ハーフ系アスリートの台頭が話題の日本スポーツ界だが、お隣・韓国でも話題となったハーフ系アスリートがいる。サッカーのカン・スイルだ。アフリカ系アメリカ人で在韓米軍出身の父と韓国人の母との間に1987年に生まれた彼は、2006年にKリーグの仁川ユナイテッドでプロデビューを飾り、今年6月に18年W杯ロシア大会予選に挑む韓国代表にも初選出されたストライカーだ。

 昨今、韓国ではベトナムやフィリピンからやって来た女性との国際結婚や移住労働者の増加によって、「多文化家庭児(韓国では“混血”は差別表現に当たる)」が増えているが、いまだに純血主義を重んじる風潮から、ハーフの子どもたちが偏見や社会的差別にさらされている。そんな状況を打破しようと、韓国政府は「多文化家庭」を支援するさまざまな政策を打ち出してきたが、在韓米軍の駐屯所がある東豆川出身で、幼い頃に父がアメリカに帰国してしまったため母子家庭で苦労して育ち、小学校時代は肌が黒いだけで差別も受けたというカン・スイルの韓国代表入りは、「多文化家庭の希望」「東豆川の英雄」としてメディアで大きく取り上げられたほどだった。

 ところが、今では希望どころか“汚れた英雄”に転落し、選手生命の危機に立たされている。

 転落のキッカケは、初の代表合宿中に発覚したドーピング違反だ。本人は「ひげを生やすために使った養毛剤に、禁止薬物が含まれていた」と弁明したが、採取したほかのサンプルでも陽性反応が出てしまい、結局、代表を辞退。6月22日にKリーグからも15試合出場停止処分を科された。「自分のミス。とても悲しい」と語るその表情に、この頃はまだ同情の声も多かった。

 しかし、7月19日には自身のTwitterでチームメイトたちと海水浴を楽しんでいる写真を公開。反省と自粛の日々を過ごしていると思っていたファンは不快感を示し、メディアも彼の言動を注視していた。

 そんな中、今度は自身が運転する車で、タクシーとの衝突事故を起こしてしまう。しかも、飲酒運転で、事故直後は友人が運転していたとウソの供述をしたことが明るみになり、ファンやメディアから一斉に非難を浴びることになった。カン・スイルが所属する済州ユナイテッドもそんな世論の声を無視することができず、事故が発覚した翌8月25日にカン・スイルを「任意脱退」処分にしている。

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