なぜ、日本のマンガはこんなにも豊かなのか? Eテレ『浦沢直樹の漫勉』が映すもの

日刊サイゾー / 2015年9月17日 15時0分

 僕たちは、『浦沢直樹の漫勉』で世界が生まれる瞬間を目撃することができる。だが、マンガ家たちにとっては、自分が長年かけて生み出してきたノウハウをつまびらきにされてしまうことは決して喜ばしいことではないだろう。それを見せるのは、相当な覚悟が必要だ。

 ならば、なぜやるのか。

 浦沢は「子どもたちや若い世代の人たちが『うわっカッコイイ』とか『すげぇ』って言ってペンを手に取る状況が起きるのが一番いい」と言う。

 そう、すべては未来のために。

 かつて手塚のドキュメンタリーで衝撃を受けた浦沢が、その感動を次の世代に受け継ごうとしているのだ。

『漫勉』を見ていると、日本のマンガがなぜこんなにも豊かなのか、その秘密がわかったような気がする。正解はひとつではない。多種多様なやり方こそが豊かさを生むのだ。

「合ってるのか、間違っているのか、ペンを入れないとわからない。鉛筆で描いているのはあくまで下描きなんですよ。それでペンを持つじゃないですか。こう描いた瞬間にそれが覚悟の線になる」

 やり方は人それぞれ。その「覚悟」だけに、用があるのだ。それは、マンガに限った話ではないはずだ。
(文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)

◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

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