Jリーグ開幕戦でまた“幻のゴール”も、本当の問題はJFA審判部の旧態依然体質か

日刊サイゾー / 2016年3月1日 19時0分

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 Jリーグの2016シーズンが開幕した。

 ガンバ大阪×鹿島アントラーズの試合には3万2,000人超が詰めかけ、FC東京×大宮アルディージャや、横浜F×ベガルタ仙台など人気クラブだけでなく、地味に思えるヴィッセル神戸×ヴァンフォーレ甲府の試合にも2万人を超える観客が集まった。通常の3月開幕より早まったにもかかわらず、である。そんなスタジアムに大挙したサポーターたちから、Jリーグに対する不満の声が上がっている。審判団の誤審だ。

 満員となった柏レイソル×浦和レッズ戦では、浦和レッズの武藤雄樹のゴールラインを割ったシュートが、ノーゴールと判定された。昨年に続き、開幕節で“幻のゴール”が生まれてしまったのだ。実際に、Jリーグの審判団はレベルが低いのだろうか? スポーツライターに聞いた。

「武藤のゴールは誤審だと思いますが、あれをジャッジするのは難しい。Jリーグだけでなく、欧州主要リーグでも幻のゴールは起きています。決して、Jリーグで誤審が頻発しているわけではありません。ルールをわかっていないサポーターも多く、彼らは応援に夢中でジャッジなんて見ていない。ジャッジする時は頭を動かさないのが審判の基本ですが、サポーターは飛び跳ねていますからね(笑)。テレビの前でルールブックを開いて、Jリーグの審判員のジャッジを見れば、ほとんどが納得できると思いますよ」
 
 ということは、Jリーグの審判団のレベルは高いのかと思いきや、「日本サッカー協会審判部の体質という、別の問題がある」(同)ようだ。

 あまり知られていないが、今年の1月末にとある事件が起きた。

 Jリーグの試合も担当した経験のある1級審判員が、飲酒後に車を運転して人身事故を起こし、逮捕されたのだ。だが、その審判員が誰なのかは公表されていない。日刊スポーツの取材によると、刑事罰が確定していないことや、事故を起こした審判員が受ける社会的制裁を考慮し「名前まで出すのは、あまりにも酷だ」(JFA丸山高人コミュニケーション部長)とのこと。上川徹審判委員長も「調べるとわかってしまうので、J1、J2、J3、JFLのどのカテゴリーを裁く審判員かも言えません」の一点張りだったという。しかし、選手が逮捕された場合、解雇され、名前も公表される。なぜ審判部は、甘い裁定を下したのだろうか?

「審判部はクローズな体質なんです。たとえば、現役のトップレベルの審判員たちは、誤審があれば認めたいし、それをメディアの前で話す覚悟もある。でも、審判部がそれをさせない。今の審判部の上層部は、古い日本社会そのものです。新しい血が入っていないから、昔の感覚で物事を進めてしまう。上川さんが委員長になって多少はオープンになったが、まだまだ足りない。上層部を総入れ替えするくらいでないと、今後も審判員はブラックボックスに入れられたままです。結果、現場の審判員と、選手やサポーターの溝が広まってしまう。今回の件だって、バレると齟齬が生じるから穏便に終わらせたいのでしょうが、今の時代、隠し通すのは絶対に無理だということをわかっていない」(同)

 トップレベルの審判員の足を、飲酒運転で事故を起こすようなレベルの低い審判員が引っ張っている。個々のレベルは上がっても、組織としての古臭さが、今回のような問題を引き起こしているようだ。
(文=TV Journal編集部)

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