アニメファンにも大受け!? テレビ朝日の早朝時代劇『暴れん坊将軍』大躍進のワケとは

日刊サイゾー / 2017年11月1日 22時30分

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 昨年7月から今年6月まで放送の日本のドラマ番組を表彰する「東京ドラマアウォード2017」で、NHK大河ドラマ『真田丸』が優秀賞を受賞。主演の堺雅人が主演男優賞を、共演の草刈正雄が助演男優賞を受賞し個人部門で2冠に輝いた。

 先月26日の授賞式では、制作統括の屋敷陽太郎氏が「時代劇は日本を代表する文化」と話したが、出席者の間で話題になっていたのが、早朝に放送されている時代劇の高視聴率だ。

 テレビ朝日が平日の早朝4時から放送している『おはよう!時代劇』の視聴率が好調で、日によってバラつきはあるが、たとえば10月25日の視聴率は2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、主要6局中1位。大半の局が情報番組を流している中で、この数字は驚異的。2位の日本テレビ系『Oha!4 NEWS LIVE』1.6%、3位のTBS系『はやドキ!』1.1%を大きく引き離しており、そのほかの局は、いずれも0.2~0.4%なのだ。

「早朝の情報番組は前夜までのニュースだけでなく、スタッフが徹夜で当日の速報を先取りして集めて伝えるので、仕事はハード。数字が上がりにくい時間帯なので、その労力が報われない時間帯ともいえるんですが、そんな中で素材を流すだけの再放送ドラマがトップなんです」

 こう話した他局の早朝番組制作スタッフは「ウチでも時代劇をやった方がいい」と、大真面目に提案をしたばかりだという。

『おはよう!時代劇』は、2015年3月の改変からスタートしたもので、局側は早起きのシニア層をターゲットに、そのあとの朝の情報番組『グッド!モーニング』に取り込む狙いで思いきった方法をとったところ、大当たりした。しかし面白いことに、いまや逆転現象が見られる。25日の放送では後の『グッド!モーニング』の視聴率が2.0%と出ており、時代劇より落ちているのだ。これは『おはよう!時代劇』で放送されている『暴れん坊将軍』が異様な大ヒットを見せているからで、ネット上を見るとシニア層ではなく、意外に若い人々が「暴れん坊将軍を見てから寝る」「最近は深夜アニメより時代劇が目当てで起きてる」などといった話をしている。

『暴れん坊将軍』は、江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が、町民に姿を変え市井にはびこる悪を斬る勧善懲悪もので、悪の親玉の前でその身分を明かすも、相手が「上様がこのような場所におられるわけがない」などと抵抗して斬られていくのがパターン。

「実はこれが、アニメファンの嗜好に合致する要素がある」とアニメ制作に携わるクリエイター。

「典型的な悪者を主人公が圧倒的な力で倒す、というのはアニメでもよくある設定で、それがわかりやすくパターン化され1話完結するというスタイルは受けやすいんです。アニメファンでも、劇場版3部作よりテレビ版50話の方が好きって人は多いですからね。実はアニメ仕事している人たちの間でも、暴れん坊将軍をアニメ化してみたいという人は結構いますよ」(同)

 高視聴率の理由はシニア層以外にも受けたからなのか。徹夜明けで眠い目をこすっていた前出の他局スタッフは「情報番組の開始時間を30分遅らせて、ウチも時代劇やった方がいい」と言っていたが、局のメンツでもある報道番組が移動することはなかなかないことで、この状況はしばらく続きそうだ。
(文=李銀珠)

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