高級和菓子は毒親の味!? 視聴率は下降するもメディアの暴力に斬り込んだ『明日の約束』第3話

日刊サイゾー / 2017年11月7日 17時0分

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「楽しければいいって人間も、世の中にはいるんです。理由があれば騒げるし、憂さを晴らすこともできる。ハロウィンも事件を楽しむのも同じですよ。無関係な奴らは、当事者や関係者たちを叩くのが楽しいんです。世間にとって、あなたたちは生徒を殺した悪者だ」

 高校生の息子を自殺で失ったことから、セレブ主婦・吉岡真紀子(仲間由紀恵)から「息子は学校に殺された」と犯人扱いされているスクールカウンセラーの日向先生(井上真央)。他のドラマにはない人間のダークサイドをじわじわと描いてみせるのが社会派ミステリー『明日の約束』(フジテレビ系)の魅力です。この暗さ、一度ハマると病み付きになります。冒頭の台詞は、週刊誌記者・小嶋(青柳翔)が初対面の日向先生に向かって放った言葉です。

 下校中の日向先生を呼び止め、話を聞かせろと取材を迫る小嶋記者に対し、日向先生は毅然とした表情で「真実を伝えるのがマスコミじゃないんですか? 事実確認もできていないのに、一方的に学校を悪者扱いする方にお答えすることはないと思います」と取材を断ります。これまでマスコミの取材攻勢にさんざん振り回されてきただろう井上真央がこの台詞を口にすると、すごくリアリティーを感じさせます。ところが、まぁ、帰りの駄賃とばかりに小嶋記者も「あなたたちは社会悪なんですよ。だから覚悟しといたほうがいい」と捨て台詞を吐いて去っていきます。学校という性善説の世界で暮らしている人間は、事件やゴシップをニュースにして生活の糧にしているマスコミ業界人にはネギを背負った鴨のように映って見えるようです。

 初回でも触れましたが、このドラマのベースとなっているのは、2005年に長野県で起きた自殺事件の真相を追ったノンフィクション小説『モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』(新潮社)。同著の中で、息子が自殺した原因は学校側にあると高山さおり(仮名)は殺人罪で息子が通っていた高校を訴えています。有名なジャーナリストも、人権派弁護士も、県会議員も、息子を失った悲劇のヒロインである高山さおりの虚言癖に、すっかり翻弄されてしまったのです。亡くなった高校生が強豪バレー部に所属していたことから、体育会系の部活=いじめ&しごき、地方の高校=事なかれ主義の隠蔽体質……とすごく分かりやすい図式の中に、ひとりの高校生が抱えていた心の闇を安直にはめ込んでしまったわけです。マスコミ、そして世論を味方につけたモンスターマザーはさらにモンスター化し、担任教師や校長、バレー部の顧問や部員たちをさんざん苦しめ続けました。

日刊サイゾー

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