『サザエさん』の提供は終えても……東芝メモリがスポンサーを継続する『小さな村の物語 イタリア』地上波進出に期待!

日刊サイゾー / 2018年10月29日 23時0分

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 今年、東芝グループから独立した、東芝メモリが来年にも上場すると報じられている。東芝メモリは、グループ内の半導体事業を扱ってきた企業。近年、東芝の業績が悪化する中で、日米韓によるファンドが買収し独立するに至った。フラッシュメモリの分野で世界第2位のシェアを誇る大手である。

 業績が悪化した東芝は、今年ついに『サザエさん』(フジテレビ系)のスポンサーを降板したが、独立した東芝メモリの業績は勢いを増している。

 そんな東芝メモリであるが、もとの親会社である東芝が『サザエさん』のスポンサーから撤退したのに対して、現在もある番組のスポンサーを継続している。BS日テレで放送されている『小さな村の物語 イタリア』がそれだ。この番組も従来は東芝の一社提供で、同社が『サザエさん』のスポンサーを降板した際には、継続を危ぶむ声も聞かれたが、東芝メモリが引き受け、大和ハウスもスポンサーに加わり番組は続いている。

 この番組、地上波ではなくBSでの放送、それもライバル番組の多い土曜日18時からということもあって、広く知られている作品ではない。とはいえ、2007年10月の放送開始以来、既に11年目。放送回数は280回を超えている。

 番組を製作しているのは『世界の車窓から』(テレビ朝日系、BS朝日)を製作しているテレコムスタッフなのだが、こちらは、一時間番組ということもあり内容が濃い。内容は濃いのだが、扱っているのはイタリアだけ。それも、観光客なんかは絶対に来るはずもなさそうな山奥の集落や、海沿いのひなびた漁村。そうした村々を回りながら、俳優の三上博史のナレーションで、淡々と綴られていく。

 いうなれば、市井の人々に焦点をあてたドキュメンタリー。でも『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)などと違って、何も事件は起こらない。ただ、村に暮らす人々の日常が描かれていくだけである。もちろん、取材ありきなので、時折、撮影前には予期しなかった事態が起こる回もあるが、それも生活の一部として淡々と切り取られていくだけである。

 文字ではその魅力を伝えにくい単なるイタリアの田舎の日常。ところが、それだけのシンプルな内容が見ているうちに中毒を起こしていくのである。

 そう、シンプルだけど、シンプルゆえに味わいが深い……いわば映像のペペロンチーノ。それが、この番組である。

 東芝メモリがスポンサーを継続したことで、無事に番組も続いていることは喜ばしい。ただ、BS日テレのみの放送なので『世界の車窓から』に比べると知る人が少ないのが残念なところ。また、DVDも初期のものしか発売されていない。

 上場も予定して、好調なスポンサーの力で、地上波でも放送するなど、もうちょっとだけメジャーな作品になってくれないものか。
(文=昼間たかし)

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