「1年で222万部減」もやむなし? 地方紙トップの相次ぐ”ご乱行”の背景に、業界の構造的問題か

日刊サイゾー / 2019年1月25日 18時0分

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 世界のメディア王といえば、真っ先にその名が挙がるのが、経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」などを傘下に抱えるルパート・マードック氏(87)だろう。また日本では、プロ野球読売ジャイアンツの“陰のオーナー”として君臨し、時の政権にまで影響力を持つ「ナベツネ」こと読売新聞社の渡邉恒雄主筆(92)がいまだ圧倒的な存在感を放っている。

 一方で、日本各地には、地元で大きな影響力を持つ地方メディアも点在している。そんな“プチメディア王”をめぐる騒動が相次いで勃発した。

 最初の舞台は、沖縄県宮古島市で発行されている日刊紙「宮古新報」。1951年に創刊した「時事新報」を前身とし、68年に誕生した地方紙のひとつだ。

 1月10日、同紙の発行元である宮古新報社の経営陣が労働組合に会社清算と、全社員の解雇を通告。これに反発した組合側が「一方的な通告が不当労働行為に当たる」として、沖縄県労働委員会に救済申し立てを行うなど、経営陣 VS.社員の“泥沼闘争”に突入しているのだ。

「騒動の背景にあるのが、創業者でもある座喜味弘二社長による会社の私物化。87歳になる座喜味社長はこの騒動以前から社員へのセクハラ、パワハラが問題視され、労組側と対立していた。労組から再三にわたってハラスメント行為の改善を求められていた最中での突然の通告だっただけに、反発が広がったんです」(地元事情通)

 座喜味社長の特異なキャラクターも注目を浴びた。現地取材でセクハラ・パワハラの有無を問いただす記者に、「セクハラとは何を言うかよ!」と激高。カメラを前に平然と「(社員は)おばさんばかりだよ」と言い放つ姿は視聴者の度肝を抜いた。

 もうひとつの騒動は、明治期創刊の老舗、長崎新聞社(長崎市)で起きた。同社の徳永英彦社長(59)が部下の女性に性的な言動をしていたことが発覚し、謝罪に追い込まれたのだ。

「事件は昨年11月、徳永氏の社長就任を祝う宴席で起きた。徳永氏は、酒をつぎに来た女性社員と男性上司に『(2人は)愛人やろもん』と冷やかすなど、その後もセクハラ発言を連発。しまいには腰を振るマネをするなど、やりたい放題だったようです」(市政関係者)

 ところが、この騒動、社長の謝罪だけで収束しなかった。批判を受けた同社は、朝刊で「本社社長が不適切言動」との見出しで不祥事を詳報し、謝罪記事を掲載する事態にまで発展したのだ。

 その横暴ぶりには閉口するばかりだが、彼らの前時代的な言動を「田舎だから」と切り捨てるわけにもいかないのだという。

 大手紙記者は言う。

「似たような話は地方だけでなく、大手メディアでもよく聞く。そもそもマスコミ全体に上意下達の古い体質が残っており、パワハラ・セクハラが横行する土壌がある。特にその風潮が強いのが編集部門。中でも押し出しが強く、声が大きい連中が出世コースに乗りやすい。業界全体がトップの独裁化を招く構造的な問題を抱えているといえます」

 若者離れが叫ばれて久しいメディア業界。いまも残る昭和メンタルな社風が斜陽化を招く一因になっているのかもしれない。

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