タカラジェンヌも新型コロナ感染──宝塚に忍び寄る「育成システム崩壊」の序章

日刊サイゾー / 2020年8月7日 9時0分

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 東京・新宿の劇場でクラスターが発生したのも束の間、演劇関係者を絶望のどん底に突き落とすかのようなニュースが飛び込んできた。

 日本の演劇界で最強の集客能力を誇る宝塚歌劇団で、複数の出演者の新型コロナウイルス感染が判明。7月17日に4カ月ぶりに公演を再開した宝塚歌劇団だが、感染が判明した「花組」は再び公演中止へと追い込まれた。

「『新宿シアターモリエール』で発生したクラスターは、体調不要を訴えた出演者の出演を続行させたり、公演の前後に出演者とファンが接触していたりと、コロナ対策の甘さが際立ちました。しかし宝塚は軍隊レベルの鉄の規律を誇り、トップスターを頂点として、劇団員全員に統率が取れている集団です。ファンの意識も高いし、演劇関係者の間でも『宝塚だけは大丈夫』と言われていただけに、落胆の声があがっています」(週刊誌記者)

 現時点(8月6日時点)では観客への感染は判明していないが、花組公演は8月16日まで休演。同公演は花組の新トップスター・柚香光のお披露目という重要な公演だが、当初予定していた3月開催から大幅にずれ込んだ挙げ句、このような事態になってしまった。この不測の事態は、宝塚の根本的なシステムにも大きな影響を与えそうだ。宝塚に詳しいフリーライターは言う。

「宝塚はミュージカルですから、歌を歌えば飛沫が飛ぶのは避けられません。キスシーンなんかもありますし、群舞(集団でのダンス)も魅力のひとつ。舞台上の出演者を減らすため、メンバーを2組に分ける試みは行われていますが、今後の演目については、大幅な軌道修正が求められるかもしれません。タカラジェンヌがフェイスシールドを付けたら、興ざめもいいところですからね。

 また、これまで育まれてきた育成システムにも大きな影響が出そうです。宝塚には毎年、宝塚音楽学校を卒業した40人程度の生徒が入団してくるため、“新陳代謝”が重要ですが、コロナでこれがストップしています。すでに雪組と月組のトップコンビの退団公演は延期が決定していて、必然的に次期トップスターの就任も延期。どんどん後がつかえて、本来ならトップになれるのに、そこまでたどり着けなくなる子が出てくるかもしれない。それだけでなく、ロクにセリフももらえないまま舞台を去る子だって現れるでしょう。

 チケットは相変わらず売れていますが、劇場は現在、間隔を空けた上で公演回数も減らしており、減収は顕著。常連や太客が多いのでライブ配信などで稼ぐ方法もありますが、機械に弱そうなマダムがコアターゲットなので、大きな期待はしないほうが良さそうです」(フリーライター)

 公演をやれば客が入るのはわかっているだけに、関係者の歯ぎしりが聞こえてきそう。可憐なタカラジェンヌの“コロナ憎し”の思いは、日増しに募ることになりそうだ。

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