大阪都構想失速で菅政権にも暗雲が…小池知事が台頭し五輪中止も現実的に

日刊サイゾー / 2020年10月16日 13時30分

「ここまで火だるまになって、東京五輪をやる意味はあるんだろうか……」

 都政関係者がそうつぶやいたのも無理がない。10月15日、ロイターが<電通、東京招致へ巨額の寄付とロビー活動 IOC規定に抵触も>というスクープ記事を放ったのだ。

 記事によれば、電通は2013年、東京五輪招致委員会の口座に約6億7000万円を寄付として入金し、開催都市決定への投票権を持つIOC(国際オリンピック委員会)メンバーにロビー活動を主導した。IOCは招致活動の公平性と中立性の確保する規定を設けており、それに抵触するのではないかというものだ。

 電通はロイターの取材に「通常の業務の範囲を超えていない」と答えたものの、五輪招致のキナ臭さは増す一方だ。

 菅義偉政権は、臭いものに蓋をするように五輪開催に前のめりだ。

「そもそも安倍晋三前総理が『完全な形で実現する』と明言したことで1年延期が決まった。コロナ禍の終わりが見えず、それは不可能になったが、政権が変わったことで”リセット”。菅総理は無観客でも開催する意向です。来年前半に全国民分のワクチンを確保する方針を決めたのも、意地でも五輪を開催をしたいから。その理由は言うまでもなく、自身の長期政権を目指した支持率浮揚です」(政治部記者)

 意外な高支持率でスタートした菅政権だが、10月12日に発表されたNHK世論調査で7ポイントもダウンし、早くも化けの皮がはがれた。

「加えて、菅氏と蜜月の関係にある大阪維新の会悲願の大阪都構想(住民投票は11月1日)の情勢も悪い。都構想が否決されれば、維新が失速し、2025年大阪万博も盛り上がりに欠けるでしょう」(同前)

 ここに立ちはだかるのが、菅氏の天敵・小池百合子東京都知事である。

 日本学術会議問題などで国政がかまびすしい中、小池氏の報道はトンと見なくなった。

「かつて連日行っていた、小池氏がキャスターをする動画配信も週1回となり、”中休み”といった状況ですが、菅政権失速を横目で見ながら、牙を研いでいるはず。五輪開催は小池氏の露出も増えるでしょうが、菅総理も同じだけ世界に知られることとなり『小池総理』は近づいてこない。となると、逆張りで五輪中止を打ち出す方が存在感が出る」

 そう指摘するのは、冒頭の都政関係者だ。

「東京都の『貯金』ともいえる財政調整基金はコロナ禍前で9300億円あったものが、コロナ対策にぶっこんで500億円ほどしか残っていない。五輪延期による追加費用は数千億円に及ぶ見込みで、IOCの規約では東京都が負担しなければならないが、無い袖は振れません。そうなった場合、国が補償することとなりますが、東京都と国でツバぜり合いが始まるのは必至。五輪への期待がしぼんでいる中、小池氏お得意の”仮想的”をつくる手法で、政治生命をかけた大勝負をしてくる可能性があるのです」

 バッハIOC会長は、五輪開催の判断に「期限はない」と語っている。五輪開催の有無は、政局を大きく左右させそうだ。

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