ゴーン逃亡から一年…拘置所で生身で責め続けられる日本の刑事司法制度の現在地

日刊サイゾー / 2020年12月30日 17時0分

 元日産自動車会長のカルロス・ゴーン氏の日本脱出から今日で丸一年……。当時、日本中で大々的に報道された逃亡劇も、いまとなっては風化してしまっている感もある。今も問われ続ける日本の刑事司法制度の問題点とは――。

 日本中を震撼させた、元日産自動車会長のカルロス・ゴーン氏のレバノンへの逃亡から12月30日で丸一年となる。

 2018年11月19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕され、以降130日間を拘束下で過ごしたゴーン被告は、日本脱出時は保釈中の身だった。報道によれば、ゴーン氏はまず新幹線で品川駅から大阪に向かい、関西空港からプライベートジェットでトルコのイスタンブールに向かい、そこから空路でレバノンの首都ベイルートに入ったとされる。関西空港の税関検査を潜り抜けるため、X線検査機が通れない、大きな楽器ケースに身を潜めるなど、スパイ映画さながらの脱出劇は、内外の大きな注目を集めた。

 ゴーン氏は逃亡先となったベイルートで1月8日、記者会見を開き、一連の事件について、「日本の検察と日産の経営陣が画策した陰謀に過ぎない」、「人質司法である」、「有罪率が99%であり公平な判決を得ることができない」などとする従来の主張を繰り返し、改めて無罪冤罪を訴えた。

 こうしたゴーン氏の主張を多くの欧米のメディアが額面通りに受け止めた。米経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は1月2日付の紙面に、「カルロス・ゴーンの体験 虐待を受けて日本から逃げてきたことを責めるのは難しい」というタイトルの社説を掲載、「65歳の彼(ゴーン氏)は数週間にわたって拘束され、当初は罪状もなく、弁護士が立ち会うこともなく、また彼の仕事の記録にアクセスすることもなく、尋問を受けた。

 検察は自白を強要しようとしたが、ゴーン氏は無実を訴え続けている」などと日本の刑事司法制度を批判した。それぞれのトーンは違うものの、他の欧米の主要メディアも日本の刑事司法制度について、「長期の身柄拘束によって自白を強要する」、「逮捕の嫌疑もないのに検察側の思惑だけで逮捕、起訴する」などとする批判を展開した。

取り調べに弁護士が立ち会えない、日本の刑事司法制度

 こうした数ある日本の刑事司法制度の批判の中で特に問題視されたのが取り調べに弁護士が立ち会えない点だ。米、英、仏、ドイツなど欧米の主要国、近隣では韓国と台湾が取り調べ時における弁護士の立ち合いは認めている。

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