北野武監督『アウトレイジ ビヨンド』クランクイン "暴力団絶縁宣言"の中野英雄も出演へ

日刊サイゾー / 2012年4月26日 8時0分

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 東日本大震災の影響で無期延期になっていた北野武監督の『アウトレイジ』の続編『アウトレイジ ビヨンド』の制作発表が4月17日に行われた。

 日本を恐怖のどん底に陥れた震災、それによる福島第一原発事故直後、北野監督は2011年4月から予定されていたパート2のクランクインを、「映画を撮っている場合じゃない。そんな気持ちになれない」と無期延期。すでに出演が決まっていた西田敏行らに撮影延期を伝えたところ、「いつまでもスケジュールを空けて待ってます」と言ってくれたことに感激していた。その後、昨年10月に東京都でも施行された「暴力団排除条例」という難題が持ち上がった。『アウトレイジ』に出演した中野英雄に暴力団との黒い交際のウワサが上っていたからだ。

 10年6月に公開された『アウトレイジ』は、興業配収7億5,000万円のヒットとなった。これに気をよくした北野監督がパート2を企画。ところが前作では、ビートたけし演じる山王会の大友組長は、抗争を続ける村瀬組の若頭・木村を演じる中野に刑務所の中で刺殺されて終わっている。パート2は、実は死んだはずの大友組長は生きていたという設定にした。それだけに、大友組長を刺殺した木村を演じた中野は外せない。

 Vシネマ男優のイメージが強かった中野も『アウトレイジ』で再評価されただけに、ぜひともパート2に出演したかった。彼は知人を通じて筆者に「僕は役者を続けたい。だから、これまでの暴力団との関係をウソ偽りなく話して、暴力団と絶縁する」と言ってきたので、筆者の仲介で、暴排条例施行直前に、中野は勇気を持って「週刊実話」(日本ジャーナル出版)で"暴力団絶縁宣言"をして、新たな役者人生をスタートさせた。こうした中野の姿勢を受けて、『アウトレイジ ビヨンド』にも中野の出演が決定した。

 北野監督は、「新作は、西田敏行さんや神山繁さんといった演技派俳優揃い。みんな自分の演技をするから、なかなか撮影が進まない。初めからクタクタだよ」とうれしい悲鳴を上げていた。

 その監督とは、制作発表の2日前に東京スポーツの連載インタビューで会った。ここでたけしは、小林幸子の事務所騒動について、こんな話をしてくれた。

「結局、小林のダンナが、事務所の社長に金を払うのがもったいなくなっちゃたんだろ? まあ身内が仕事に口を出してきて、会社を辞めさせたり独立させようとするのはよくある話だよ。身内にしてみたら、銭が惜しくなる。実は、うちのかみさんもそうなんだよ。俺は弟子たちの家の家賃の面倒を見てるけど、この間、それを『なんであの子たちの家賃を払うの、弟子なんかいらないでしょ』と、珍しく真顔で言われたよ。『どうしてお前はバカなんだ、弟子がいるから俺はここまでなれたんじゃねえか』って言ってやった。実際、そうだもの。『お笑いウルトラクイズ』とかで体を張ってゲームをやってくれたのは弟子なんだから」

 たけしの言う通りだ。スターの中には、自分の一人の力で現在の地位になったと思い違いする連中が多い。周りが支えてくれるからこそ、今の自分があることを忘れてはならない。小林の騒動ではいろんな芸能人が発言しているが、たけしのコメントが一番、当を得ていた。

 弟子や周りのスタッフを思いやるたけしの姿勢を再確認してうれしくなった。
(文=本多圭)


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