「今なら摘発されない?」iPad商標訴訟にアップル敗訴の広東省で盗作品が増殖中

日刊サイゾー / 2012年1月26日 8時0分

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 今月13日、中国大陸でもiPhone4Sが販売開始を迎えた。販売日当日には国内5カ所のアップルストアには、夜を徹しての長蛇の列が作られ、客と警官隊が衝突する騒ぎも見られた。また、転売業者による買い占めが相次いだため、アップルストアでは販売を無期限停止する措置をとらざるを得ない事態となり、北京の店舗では怒った客が生卵を投げつける一幕もあった。

 中国大陸でもまさに旋風を巻き起こしているアップルだが、一方では頭の痛い問題に直面している。

 アップルは、iPadの商標権を主張する広東省深セン市のIT企業「唯冠グループ」と訴訟合戦を展開してきた。しかし昨年12月、深セン市の地方裁判所で出された判決は、アップル側の主張を退けるものであった。  

 本家本元が商標を横取りされるケースは、『クレヨンしんちゃん』をはじめ中国では枚挙にいとまがないが、iPadの場合、その人気の高さゆえ、これまでに類を見ない大きな弊害が出始めているという。

「深セン市にある広東省最大の電気街、華強北路にはアップル製品の山寨(パクリ製
品)が以前から溢れていましたが、見かけはiPadのもろパクリでも、『lPad iRad』といったように、商標は微妙に変えられていたんです。これはパクリ王国といわれる中国であっても、商標法違反に対しては取り締まりが意外と厳しかったから。『iPad』のロゴが書かれてある商品も中にはありましたが、店頭ではその部分に黒いシールが張られ、隠されていたんです。ところがアップル敗訴の判決以降、iPadと堂々と書かれた商品が並んでいる。iPadの商標の帰属が確定していない現在なら、摘発されることもないと踏んでのことでしょう」(現地在住ライター)

 ちなみに唯冠グループは、商標を無断で使用されたことに対する損害賠償として、100億元(約 1,250億円)をアップルに請求する考えを示しており、アップルはiPadを改名せざるを得ない可能性も、現実味を帯び始めている。
(文=高田信人)


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