テレビ朝日が味を覚えた、「弱者」ぶりっこの計算番組に違和感

サイゾーウーマン / 2013年1月2日 13時0分

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 今回ツッコませていただくのは、12月30日に放送された『苦手だっていいじゃない』(テレビ朝日系)。内容は、「苦手を克服するのではなく『苦手だっていいじゃない!!周りが理解してあげるべきだ!!』と主張する討論系バラエティ」というもの。出演者の顔ぶれと、冒頭で語られたコンセプトにまず違和感を覚え、放送局を確認してしまった。あれ? テレビ朝日だ……。

 というのも、オードリー・若林正恭やバカリズム、おぎやはぎ・小木博明、博多大吉など、「いかにもテレ朝」な顔ぶれなのに、いきなり「苦手弱者」なんて名づけてしまうイケイケな感じが、某局の昔の深夜番組のように思えたからだ。しかも、イケイケ感丸出しでなく、「ネガティブ」という衣をまとってみせる分、計算高くあざとい気もする。ゲストたちが次々に唱える「苦手」なものは、「ボーリング」(ハイタッチとか、異常なテンションの高さ)や「『どんな曲聴くんですかー?』という質問」、「自称Sの女」「自称サバサバ女」「やたらフェスに行ってる感を出す女」などなど。こうした「苦手」に、ネットの掲示板では「すげーわかるww」「いちいち共感」「共感しすぎてやばいww」「面白い」などの声が続出していた。

 確かに共感するものもあるけれど、なんだろう、この違和感。それは、出演者ではなく、作り手側の「計算」に対する違和感だ。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「人見知り芸人」なんかまさにそうだが、そもそも「人見知り」というものは、集って語るもんではないと思う。それができている時点で「人見知り」ぶりっこだ。もちろん出演者は求められていることをやっているだけなのだから、仕方ない。

 また、芸人が盛り上がるなか、全く喋らない、始終小声の酒井敏也のような「ガチ」な人だけを集めてしまったら、番組として成立しないというのは誰もが感じること。「ぶりっこ」の中にホンモノを1人入れておくという巧みさも、やっぱりあざとい。しかも、「苦手なものが多い人」(ぶりっこ)って、実は「弱者」なんかじゃないと思う。特に日本人は和を重んじる人が多いだけに、食事の場所などを選ぶ際にも、当人が何も主張しなくとも「苦手なものがありそうな人」に合わせてあげる人が多く、好き嫌いなど全くない人には選択権もなかったりする。また、「苦手なものを主張できない(風な)人」には、「嫌いじゃないだろうか」「楽しんでくれているだろうか」と周りが気を遣うこともしばしばある。実は、口に出さないだけで、主張はよほど強い人が多いからだ。

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