「もう本当に悔しかった」コシノ三姉妹のトークに垣間見たリアルな姉妹ドラマ

サイゾーウーマン / 2012年7月24日 8時0分

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 今回ツッコませていただくのは、長女・コシノヒロコ、次女・コシノジュンコ、三女・コシノミチコの「コシノ三姉妹」が登場した、7月15日放送分の『ボクらの時代』(フジテレビ系)。

 コシノ三姉妹というと、どうしてもNHK朝ドラ『カーネーション』の三姉妹のイメージと重ね合わせて見てしまう人が多いだろう。「お母ちゃんがいるとねえ、一声でバッと私たち集まったけど、このところ一声かける人がいないから、『カーネーション』が一声になっちゃったね」と、冒頭で次女・ジュンコが言うと、三女もすかさず、こう続ける。「『カーネーション』ができたおかげでっていうか、やってくれたおかげで、私はお姉ちゃん2人と会えるから(ニコニコ)」

 こわばった表情の姉2人に比べ、1人だけ冒頭からニコニコの三女・ミチコ。ドラマで三女・聡子を演じた安田美沙子と、顔はまったく似ても似つかないのに、愛想が良く、周りに気を遣う感じが、「聡子」のイメージにピタリと重なる。

 3人は、「お母ちゃん」の話でまず盛り上がる。だが、ちょっと気になってしまうのは、三女がドラマ内で見せた「1人だけテニスの世界で活躍し、母と姉たちの洋裁仲間に入れず、『寂しい』と一言だけ呟いて、テニスをやめる」というエピソード同様、なんとなく蚊帳の外に置かれてしまうこと。

 「私はジュンコがずっとライバルだと思ってきたけど、お互いにずっとそういう気持ちだったかもわかんない、子どもの頃からね」と言う長女・ヒロコ。「今でこそ、この年齢で初めて言えるけど、ジュンコが私よりも先に装苑賞取ったっていうのが、もう本当に悔しかった(中略)。でも、その悔しさを、今思うと、ジュンコが私にプレゼントしてくれたんじゃないかと」妹たちの方に顔を向けず、カメラの方(おそらくスタッフ側)に顔を向けたままこわばった顔で話すお姉さんは、いまだに悔しそうだ。

 それに対し、次女・ジュンコが「初めて聞いた。たぶん悔しいだろうなとは思ってたけど、その話だけはしたくなかった」と語り出せば、長女・ヒロコは「そう。一切しなかったよね。それがきょうだいの愛情だったと思うけど」と胸の内を明かす。

 2人のやりとりを見ながら何度も思ったのは、全員同業者の「コシノ三姉妹」なんだから、三女も話題に入れて! ということ。

 長女・ヒロコは『カーネーション』で、野暮ったいファッションの描き方をされたことをいまだに根に持っているようで、「スゴイ嫌だった」ということを雑誌やトーク番組で何度も語り、この番組でもやっぱり語っていたのだが、それに対して妹から「(新山千春が演じることで)美人に描かれてて良かったじゃん!」なんてツッコミが出ることは一切ない。おそらくいまだに「怖いお姉ちゃん」なんだろう。

 そんな中、非常に印象に残ったのは、番組終了の合図を聞いた瞬間に、三女・ミチコが、この日一番の笑顔を見せたこと。終わりが来た途端、歯を見せてナチュラルな笑顔になり、スタッフに「ありがとうございました」と頭を下げた顔は、やっぱり「聡子」に見えた。

 「姉妹」って難しい。まして同業者の個性豊かな姉妹がうまくやっていく苦労は、並大抵じゃないだろう。『カーネーション』とはまた違う、「姉妹」のリアルなドラマを見た気がした30分だった。
(田幸和歌子)

※画像は『アヤコのだんじり人生』/ たる出版


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