【プロ野球】高橋、金本、ラミの命運は?成功事例で振り返る”1年生監督”の利点

デイリーニュースオンライン / 2016年4月11日 16時0分

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1年生になったーら
1年生になったーら
優勝することできるかな!?

 今季のセ・リーグの特徴はといえば、巨人、阪神、DeNAで誕生した3人の「1年生監督」だ。奇しくも高橋由伸新監督率いる巨人、金本知憲新監督率いる阪神の2チームが開幕ダッシュを飾り、アレックス・ラミレス監督率いるDeNAは最下位スタートと、ルーキー監督3名で明暗が分かれる格好となった。

 まだまだその采配ぶり、選手マネジメントも含め未知数な部分が多い1年生監督たち。ただ、2000年以降の傾向を振り返ると、実は1年生監督が優勝することが多い、という不思議な巡りも存在する。代表的な「1年生監督の結果」を振り返ろう。

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■昨季のセ・パ優勝監督はどちらも「1年生監督」

 記憶に新しい2015年のセ・パ両リーグ優勝チーム、ヤクルトとソフトバンクがまさに1年生監督だった。

 ヤクルト・真中満監督は2年連続最下位という低迷していたチームの監督に就任。キャンプ中から練習内容と量を選手に任せ、指導方法もコーチに一任するという「自主性」が話題を呼んだ。これで選手がノビノビとプレーできたのか、リーグ屈指の打撃力と救援陣の確立で、混戦セ・リーグを抜けだしたのだ。

 一方、ソフトバンク・工藤公康監督は前年日本一のチームを引継ぐ、という1年生監督ながら「連覇」を託されるという難しいシチュエーションでの監督就任だった。もっとも、そんな期待の高さをプレッシャーとせず、ダッグアウトでは“工藤スマイル”全開でチームに更なる勢いをもたらした。終わってみれば独走でパ・リーグを制し、真中監督との「1年生監督対決」も圧勝して連覇を達成したのだから、お見事というほかない。

■原、栗山……まだまだいた「1年生優勝監督」たち

 それ以外の「1年生優勝監督」たちを見ていこう。

 巨人では2002年に就任した原辰徳監督が1年目に優勝を達成。前年までヘッドコーチだった経験も生かしつつ、「ジャイアンツ愛」を提唱し、お山の大将ばかりが集う巨人を1枚岩にすることに成功した。特に、前年まで3年間1ケタ勝利だった桑田真澄を先発として復調させ、15年ぶりに最優秀防御率を受賞するという復活劇が目を見張った。

 セ・リーグでは他に、2004年に中日監督に就任した落合博満も1年目でのリーグ制覇を達成。キャンプ初日に紅白戦を実施するといった意識改革を中心に、ほぼ現有戦力の底上げだけで結果を出した。

 パ・リーグでは、日本ハムの栗山英樹監督も就任1年目の2012年にリーグ優勝を達成した。前年まで解説者で1度も指導者経験のない異色の監督人事だったことに加え、絶対エース・ダルビッシュ有が海外移籍のためチームを離脱。多くの解説者がBクラス予想をするなか、吉川光夫の台頭などもあって下馬評を覆してのペナント制覇だった。

 1年生監督が好成績を残す球団といえば西武だ。伊原春樹(2002年)、伊東勤(2004年)、渡辺久信(2008年)と、それぞれが監督就任1年目に優勝を経験している。また、古くは森祇晶も1986年のルーキー監督時代に日本一を達成。その後の西武黄金時代の幕開けとなった。

 また、2010年に千葉ロッテの監督に就任したのが西村徳文。ペナントレースこそ3位だったが、CS以降快進撃を見せ、まさかの「下克上日本一」を達成している。

■なぜ、1年生監督たちは成功するのか?

 もちろん、ここでは成功事例ばかりを挙げたため「1年生監督=優勝する」という見え方になっているが、一方では上手くいかなかった事例も多い。ただ、指導者経験がないからダメ、といった先入観もまったくもって当てにならない、と言えるだろう。

 1年生監督が成功する要因として考えられるのは、「周囲の危機感」だ。それまでレギュラー安泰だった選手であっても、新監督と反りが合わなければ出場機会が減るかもしれない。同様に、それまでどんなに頑張っても試合に出られなかった選手にしてみれば、「俺のことをもう一回認めてくれ!」と奮起する絶好の機会であるはず。また、監督以上に1年単位で首を切られかねないコーチたちにしてみても、「すぐに結果を出さなければ」と躍起になっていてもおかしくない。

 結果、監督以上にまわりの選手・コーチたちが張り切ることで好成績に結びつく……ということではないだろうか。ダルビッシュ有不在によってエースとなった吉川光夫、原監督のもとで復活した桑田真澄などが好例だろう。

 さて、2016年の1年生たち。彼らのうち、好成績を残せるのは誰なのか? それとも、先輩監督たちが意地を見せてくれるのか。彼らルーキー監督たちのもとでどの選手が活躍するのかも含め、大いに注目していきたい。

文=オグマナオト(おぐま・なおと)

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