金正恩氏「朝鮮労働党中央幹部学校」開校式に出席…祖父と父に一言も触れず
デイリーNKジャパン / 2024年6月3日 12時56分
北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が1日、朝鮮労働党中央幹部学校の開校式に出席した。朝鮮中央通信が伝えた。
朝鮮労働党中央幹部学校は、金日成主席によって1946年6月1日に創立された「金日成高級党学校」を前身とする。金正恩氏が2022年10月17日に学校で行った記念講義によって、朝鮮労働党中央幹部学校に改称されたことが明らかになった。同学校では、初めて金正恩氏の肖像画が金日成、金正日両氏に並んで飾られた。
開校式には、朝鮮労働党中央幹部学校の李英植(リ・ヨンシク)校長、白亨哲(ペク・ヒョンチョル)初級党書記をはじめとする学校の幹部と教職員、学生が参加した。また、講習に参加することになる党中央委員会政治局の委員が同席した。
金正恩氏が開校の記念の辞を述べた。
金正恩氏は、「朝鮮労働党建設の新時代、わが党の強化の最全盛期は、今日、この時点で実際の幕を上げることになります」としながら、「われわれが党建設の新しい時代を開いていくことは、すでに構想や理論、設計の段階を超えて急速な実践の段階に入り、社会主義建設の差し迫った現実的課題となりました」と述べた。
また、「政権党にとって政治と軍事、経済と文化の全ての分野、全ての地域の発展を牽引できる党幹部人材こそ、最も貴くかつ決定的な資源であり、その役割は革命と建設が遠く前進するほど一層重視されるようになります」と主張した。
そのうえで、「この聖地で身も心も赤色で一色化した新時代の革命人材は、わが党の主力として壮大な社会的変革の車を力強く引いていくでしょう」と強調した。
金正恩氏は演説で、金日成主席と金正日国防委員長について、いっさい言及しなかった。一方、同通信は「彼らは、偉大な金正恩総書記の革命思想でしっかり武装し、独創的な5大党建設理論と党活動の実務に精通し、赤旗と最後まで運命を共にする赤旗精神の体現者、わが党の栄光と未来をしっかり保証していくチュチェ革命の旗手となって、永遠に金日成・金正日主義偉業と党中央の指導に忠実に従うことを厳かに誓った」と述べるにとどまった。
金正恩氏は、再教育講習に参加する党中央委員会政治局のメンバーに会い、初の講義を参観し、学校の各所を見て回った。
金正恩氏は、「情報の更新周期が日ごとに短くなっているため、最新科学技術資料の入手、共有、普及システムを迅速に整然と確立し、能動的に活用して学生が在学期間により幅広くて深い知識を習得するようにしなければならない」と述べた。
金正恩氏は、「中央幹部学校の全ての教職員と学生が党の信頼と期待を常に銘記し、身も心も党の赤旗思想で徹底的に一色化して新時代の党建設綱領に明示された革命理論と指導方法を教育と党活動の実践に巧みに具現することのできる有能な教育者、優れた政治活動家にしっかり準備するもの」との確信を表明した。
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