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2人を処刑、家族も全滅…金正恩「恐怖列車の旅」で起きたこと

デイリーNKジャパン / 2024年12月20日 5時9分

金正恩氏がロシアのボストーチヌイ宇宙発射場でプーチン氏と対面した(2023年9月14日付朝鮮中央通信)ロシアのストーチヌイ宇宙発射場でプーチン氏と対面した(2023年9月14日付朝鮮中央通信)

報道によれば、ロシアに派兵された北朝鮮軍からはすでに数百人の死傷者が出ているとされる。

プーチンと金正恩という「稀代の独裁者」の接近は、ただでさえキナ臭いこの世界で、着実に悲劇の拡大再生産につながっている。

思えば、露朝接近の流れを確実にした金正恩のロシア訪問からして、血塗られた旅程だったと言える。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によれば、今年4月13日、国家保衛省(秘密警察)各道の保衛局に一通の機密資料を伝達した。昨年9月、金正恩のロシア訪問時に「問題」を起したとして逮捕された人々が、最終的に「処理」されたとする内容だ。

(参考記事:北朝鮮女性を追いつめる「太さ7センチ」の残虐行為

金正恩氏は当時、専用列車に乗ってロシアを訪問した。資料によると、咸鏡南道(ハムギョンナムド)と咸鏡北道の1号(金正恩専用)鉄道区間にある4つの駅の駅長らが、「1号事業」で忠誠を示さなかったとして、昨年9月末に現場で逮捕された。

情報筋によれば「特に、2人の駅長は元帥様(金正恩氏)の1号列車が駅を通過する際、駅長がいるべき位置を守れなかったということで逮捕され、室内で処刑された」という。

さらに、彼ら4人の家族までもが4月13日未明、居住地域の保衛部によって、誰も知らないうちに連れ去られたという。まず間違いなく管理所(政治犯収容所)に送られたはずで、家族らが生き延びるのは難しいだろう。

(参考記事:「泣き叫ぶ妻子に村中が…」北朝鮮で最も”残酷な夜”

いったい北朝鮮のほかに、最高指導者の列車が通るからといって、持ち場から離れていただけの人を処刑する国があるだろうか。中世にすら、そうそうなかった話だろう。

これほどの人命軽視が蔓延る国だけに、戦場での数百人の死傷などなんとも思わないはずだ。北朝鮮はロシア派兵に懲りるどころか、今後も派兵規模を拡大し、その結果として死傷者数も膨大なものとなっていく可能性が高い。

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