『魔女の宅急便』の原作は主人公の半生を描く壮大な物語だった!

ダ・ヴィンチニュース / 2013年5月20日 11時30分

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『魔女の宅急便』(角野栄子/福音館書店)

 児童文学作品で、宮崎駿監督によって1989年にアニメ化された『魔女の宅急便』(角野栄子/福音館書店)が、2014年春の公開予定で実写映画化されることが明らかになった。

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 物語は、魔女の娘である主人公のキキが、魔女として一人立ちを果たす姿を描いたもの。魔女の娘は10歳になると自分が魔女になるかどうかを選択しなくてはならず、魔女になると決めたら、13歳の満月の夜に家を旅立ち、魔女のいない町や村を見つけて、1年間、自分の力だけで生活しなくてはならない。母・コキリの後を継いで魔女になる決心をしたキキは、その風習にならってふるさとを旅立ち、海辺の町・コリコで魔女の修行を始めるという展開だ。

 宮崎駿によるアニメ版は、細かい部分におけるアレンジは多々なされているものの、基本的な設定やストーリーの根幹になる部分については原作が生かされている。

 そのひとつが、世界における魔女の背景だ。元々、魔女の娘が魔女のいない町に行くのは、修行をするということ以外に、魔女の存在や魔法のような“不思議”がまだ存在することを世の中に知らせるという大切な役割が含まれている。しかし、世の中が発展するとともに魔女の使える魔法は徐々に減ってきていて、キキはほうきで空を飛ぶことくらいしかできなくなっていた。キキが生家を離れ、生まれた時から一緒に育てられたパートナーである魔女猫・ジジとともにコリコの町に住むことになったときに、偶然知り合ったグーチョキパン屋のおソノさんのところに間借りしながら宅配屋を始めたのも、自分が出来るのは空を飛ぶことくらいしかないという事情によるものである。

 また、宅配屋の仕事を最初に始めた際に、預かったネコのぬいぐるみを落としてしまい、ジジが身代わりとなってぬいぐるみになりきるエピソードや、キキが空を飛ぶことに興味を示すトンボという少年と知り合うところなどは、原作に近い形でアニメ化されている。その後のクライマックスで起きる事件についてはアニメオリジナルの展開だが、キキの心の乱れによる魔法のトラブルや、それを乗り越えて大人の魔女に向かって一歩成長したところでひとつの区切りとなる筋道は、劇場公開後の1993年に刊行された第2巻『魔女の宅急便<その2>キキと新しい魔法』(角野栄子:著、広野多珂子:イラスト/福音館書店)で、まったく同じエピソードは存在しないものの、ある程度の流れは逆踏襲されている。

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