人外だからかわいい! 妄想誘う、少女マンガのニューヒロイン

ダ・ヴィンチニュース / 2013年8月18日 7時20分

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『波打際のむろみさん』(名島啓二/講談社)

 あなたの想像する、理想のヒロインの条件とはなんだろうか。清楚な文学系、勝気なツンデレ、年上のワケアリお姉さん……思い浮かべる姿はさまざまあるだろうが、近頃のマンガに登場するヒロインたちは、これまでに登場してきたヒロインたちとは一風変わっているらしい。『ダ・ヴィンチ』9月号では、「コンプレックス女子」「一芸に秀でたナチュラル系ヒロイン」「戦闘美少女」などジャンルごとにニュータイプヒロインをご紹介。ここでは「妄想誘う規格外の人外ヒロイン」を紹介する。

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――『親指姫』『美女と野獣』『白蛇伝』……。人外と人との結びつき、異類婚姻譚は伝統的な物語の形式だ。マンガでも、半妖や獣人、ロボや神が登場する人外譚は元来人気のジャンルである。

 しかし今、人外ヒロインは新しい進化を見せている。

 かつて、人外であることは障害であることが多かったように思う。愛情や友情を育むために、人外はその存在を否定する必要があった。

 一方、人魚のむろみさん(名島啓二『波打際のむろみさん』)や半人半蛇のミーア(オカヤド『モンスター娘のいる日常』)はどうだろう。そんな暗さは微塵もない。完全な天然ではないか?

 魚類に近いのでカモメにはつつかれ、ローレライ伝説の通り歌で元寇を沈めたむろみさん。蛇なので脱皮してしまうミーア。カラス少女の巴(宮下裕樹 コザキユースケ/原案・キャラクターデザイン『東京カラス』)は普通にゴミ箱を漁り、ウシハル(ゴトウユキコ『ウシハル』)は無防備に草を食む。その人外ならではの言動は、私たちの心を捉える。

 彼女たちは、人外というマイノリティーだ。しかし、<人外だけどかわいい> のではない。 <人外だからかわいい> のだ。

 かわいさと価値観の多様性。ニュータイプ・ヒロインの輝きは、そんな優しい社会のあり方を私たちに見せてくれているのだと思う。

<妄想誘う規格外ヒロイン>
■『波打際のむろみさん』(1~8巻)名島啓二 講談社少年マガジンKC
海釣りが好きな少年・拓朗が釣り上げたのは、人魚のむろみさん。なぜか博多弁を話し、明るくのんきな天然キャラ。得意の一発芸はシャチホコの真似。ムー大陸を滅ぼしたというリヴァイアさんや雪山のイエティなどお友達も集まって、波打ち際は今日も賑やか!

■『東京カラス』(1~2巻)
宮下裕樹 コザキユースケ/原案・キャラクターデザイン 小学館サンデーGXC 
赤マント、ダッシュ婆ァ、人面瘡……。東京に潜む都市伝説。果敢にも解決に挑むのは、女子高生の大島田満子率いる都市伝説研究会。霊感ゼロの彼女は、黒い翼を持つカラスのごとき少女に助けられる。巴と名付けられた彼女は、10年前に満子とある約束をしたと言い!?

■『モンスター娘のいる日常』(1~3巻)オカヤド 徳間書店リュウC
亜人種との交流が進む世界。公人の家には、半人半蛇のミーアがホームステイ中。さらに女面鳥身やケンタウロスも加わり大混乱。他種族間交流コーディネーターの墨須に、3人のうち誰かとの結婚を命じられ!? 公人は、亜人種美少女たちに情熱的に迫られる毎日!

■『ウシハル』(全5巻)ゴトウユキコ 小学館ビッグCスペシャル
中学生・清晴の牧場にやって来た仔牛のウシハル。なぜか清晴にはセクシーな牛ガールに見える! 巨乳の乳搾りに縄プレイ。ウシハルの姿態にいつも悶々。ちょっとエロい、でも純愛ストーリー。清晴は、ウシハルの真っ直ぐな愛を受け止められるのか!?


取材・文=松井美緒
(『ダ・ヴィンチ』9月号「コミック ダ・ヴィンチ」より)

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