テレビドラマお好きですか? 現在を代表する脚本家6人からドラマ界の未来を探る

ダ・ヴィンチニュース / 2014年2月12日 11時40分

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『キャラクタードラマの誕生 テレビドラマを更新する6人の脚本家』(成馬零一/河出書房新社)

 今シーズンのドラマで一番の話題作と言えば『明日、ママがいない』だろう。しかし、放送内容に対する批判であったり、スポンサー降板騒動であったりと良い意味での話題作とは言えない。ドラマがつまらない。そんな言葉を耳にすることは多くなった。テレビが家庭の中心ではなくなった今、テレビドラマはどうあるべきなのだろうか。

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 『キャラクタードラマの誕生 テレビドラマを更新する6人の脚本家』(成馬零一/河出書房新社)では、現在脚本家として活躍する岡田惠和氏(『彼女たちの時代』『銭ゲバ』)、坂元裕二氏(『東京ラブストーリー』『最高の離婚』)、遊川和彦氏(『女王の教室』『家政婦のミタ』)、宮藤官九郎氏(『池袋ウエストゲートパーク』『あまちゃん』)、木皿泉氏(『すいか』『野ブタ。をプロデュース』)、古沢良太氏(『鈴木先生』『リーガルハイ』)6人の脚本を読み解き、これからのドラマ界の未来を探っていく。

 昨年人気を博したドラマといえば、『あまちゃん』と『半沢直樹』である。本書ではこの2作をキャラクタードラマという定義で取り扱っている。キャラクタードラマとはいったい何なのだろうか。

・マンガやアニメ原作とするドラマ、もしくはマンガやアニメの表現を作品内に持ち込んだドラマ
・役者のキャラクター性に強く依存したドラマ
・主人公の個性がドラマの全面に出ているドラマ
・人間の内面をキャラクターという表現で用いたドラマ

 これら4つの要素のうち、どれかが含まれていればキャラクタードラマといえる。

 キャラクタードラマとはいうがマンガやアニメっぽさを強調するというわけではなく、ドラマの中にフィクション要素を取り入れることにより、現代社会の現実を浮き彫りにする。『あまちゃん』では80年代の実在のアイドルと2000年代後半のドラマの中だけに生きる架空のアイドルとを対比することで、ドラマの現実感を際立たせている。

 とりあげられる6人の脚本家の多くの作品には、何かしらキャラクタードラマの要素が含まれており、本書を読むと人間の本質を描くためにはキャラクタードラマの要素は必要不可欠なもののように感じられる。

 本作ではキャラクタードラマとともに、SNSについても触れられている。最近では『あまちゃん』がTwitterで盛り上がりをみせ人気に拍車がかかった。『明日、ママがいない』に関してもSNSが日常に溶け込んでいる時代だからこそ、Twitterなどで賛否両論の意見が拡散され悪い意味も含めての大きな問題になってしまったといえる。ネットが普及していない時代であればここまでの大事にはならなかったであろう。

 キャラクタードラマの要素、SNSの利用。この2つをどう上手く組み合わせるかによってこれからのドラマの未来は良い風にも悪い風にも転がるのではないだろうか。

文=舟崎泉美

ダ・ヴィンチニュース

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