本当に自分で考えて生きている? “うなずき人間”から脱却を

ダ・ヴィンチニュース / 2014年2月14日 12時0分

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『ぼくだったら、そこは、うなずかない。』(石原明/プレジデント社)

 子どものころ、絶対的権力を持つのは親だった。親の言うことは、何もかも正しいと思い込んでいた。中学の部活では、先輩。会社では上司が正しい。言われたことに、とりあえず「はい」と答えてしまう。そんな人も多いのではないだろうか? もちろん大人になるにつれ、疑問を持つことも増えると思うが、いちいち口答えはしない。長いモノには巻かれてしまえ! 的な精神だ。波風を立てたくないと考えるほどに、ついうなずくだけになってしまう。

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 人間関係だけではない。情報があふれたこの国では、内容の是非をひとつひとつ突き詰めて考える機会が減っている。従順に育った日本人は、情報をそのまま鵜呑みにしてしまう傾向にあるらしいのだ。

 そうした、なんでもかんでも他人の考えや意見をそのまま受け入れてしまう“うなずき人間”から脱却をはかるべきと説くのは、『ぼくだったら、そこは、うなずかない。』(プレジデント社)の著者・石原明氏。彼は外資系教育会社の日本代理店で、入社1年後にセールス部門1位になった経歴を持つ、カリスマ経営コンサルタント。先に述べておくが、この本はビジネス書ではない。多くの人が持つ悩みなど、75の意見に、石原氏なりの考えを示した書籍である。

 例えば、こんな意見。

「イヤな客だって、我慢、我慢。商売だもん。」
→「そんなお客さんは、ライバル会社に押しつけちゃいましょう。」
いやな仕事先と取引し続けていても、それでキャパが埋まっていては新しい仕事が入って来ない。そんな時には「ライバル会社に押しつけ」て、そちらで暴れてもらうのがおすすめなんだとか。

「とりあえず、資格のひとつでもとっとかないと。」
→「仕事と関係ない資格がおすすめです。」
せっかく勉強するなら、仕事で使える武器ととらえて戦略的にとるべき。営業の仕事に就いているのなら、船舶免許や乗馬ライセンスなど、意外性が大事。その資格をとったことで、富裕層とのコネクションができる可能性だってある。仕事との掛け合わせで、ビジネスの幅に広がりを持たせては?

「迷ったら、困難な道を選びます。」
→「いや~ん、ラクな道でしょ。」
若いうちの苦労は買ってでもしろなんて、石原氏に言わせれば都市伝説。選ぶならラクな道、シンプルな答え、わかりやすいほう。ラクをして上を目指したほうが、迅速に成長できる。肩の力を抜いて、毎日ご機嫌に働いた方がずっと効率が上がり、楽しく仕事ができる。

 石原氏の回答はどれも、その内容を突き詰めて考えたことのない人にとっては、突飛にも思えるものばかり。もちろん、彼の答えが「正解」というわけではない。ただ、読むうちに不思議と「自分はこう思う!」と考えさせられるような内容なのだ。

 自分とは何か、個性とは何か、仕事とは何か。大多数のうなずき人間から脱却するには、すでにある情報にとらわれることなく、自分の頭で考えることが必要だ。そんな人が増えれば増えるほど、新たなビジネスのきっかけが生まれたり、より深い人間関係が構築できたりするのかもしれない。

文=廣野順子(Office Ti+)

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