震災で仕事もカネも失った中年男が一念●起! 吉原ソープランドのボーイに転職して人生立て直しました

ダ・ヴィンチニュース / 2014年2月17日 11時30分

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『ソープランドでボーイをしていました』(玉井次郎/彩図社)

 東日本大震災から3年。地震でカネも職も失った仙台在住の50歳の妻子持ち男性が、再起をかけて選んだ道は、吉原の高級ソープランドで働くことだった――。

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 彩図社から出版された『ソープランドでボーイをしていました』は、一時は自殺も考え、死ぬほどの勇気もなかった元々調理師の新人ボーイ・玉井次郎(仮名)が、突如飛び込んだ吉原での日常を生々しく綴った風俗ノンフィクションだ。

 水商売のボーイといえば、20代30代の若者を想像するが、意外にも50代60代のベテランボーイが多いのに驚かされる。 仕事が苛酷なうえに、自分のストレスを下っ端にぶつけて憂さを晴らす先輩ボーイが多いため、なかなか続かない業界なのだそう。元暴走族や、不渡りを出した元会社経営者など、“訳あり”男たちが集う吉原ボーイの共同生活は、完全な縦社会の中で徹底管理されており、その日常はかなり苛酷だ。

 無論、玉井氏も例外ではない。“月給40万円”というスポーツ新聞の求人広告に心が躍り、面接へ行けば「あれは役職がついてからの話」と一蹴される。どんなに理不尽な言いがかりをつけられようと、返事は “かしこまりました!”以外許されない。営業後の清掃も、髪の毛1本落ちていたら女の子からのクレームが酷く、年下の上司や先輩にこっぴどく叱られるなど、中年男のプライドはズタズタだ…。

 その一方で、少しでも若く見えればマネージャーが適当に年齢を決める「吉原年齢」や、ウエスト20センチのサバ読み、ソープでモテるのは“短小で早漏で優しい人”など、吉原ならではの慣習もコミカルに描かれていて、クスリと笑える。また、後半で描写されている “どん底”を経験している者同士の心の交流は濃密かつ温かく、次第に著者の気持ちにも大きな変化が生まれ始める。読後感は“これが風俗帰りの男の心情!?”とつい勘違いしてしまいそうなほど、実にすがすがしいのだ。

 今現在、仙台に戻り、飲食店の副料理長兼副店長として働く玉井氏に、吉原への思いと今の生活について改めて聞いてみた。

――人生において吉原はどのような場所でしたか? お金に困り、生活の立て直しに苦しむ人たちに対し、「ここからスタートせよ」とおすすめできる場所ですか?

 逆転人生への最後の砦。自分の人生を見つめ直す修行の場。本気でどん底から這い上がろうとする気がある人にはおすすめします。しかし人間としての尊厳やプライドは捨てなければなりません。今までの考え方の間違いや人生の厳しさ、そして家族のありがたさを神様が私に教えるために導いてくださったのではと思っています。

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