障がい児を育てる苦労とは? ~のがみふみよさんインタビュー~

ダ・ヴィンチニュース / 2014年2月25日 11時40分

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『六つの瞳の光に輝らされて』(のがみふみよ/鉄人社)

 生まれてくる子ども、生まれてきた子どもが障がい児だと分かったら、みなさんはどういった思いを抱くだろうか。障がい者自立支援法の議論や、バリアフリーの必要性が叫ばれる中、障がい者へ向けた社会全体での取り組みはいまだ十分とはいえない。 その中で、障がい児の母として活躍している著者の本が登場した。のがみふみよさんの著書『六つの瞳の光に輝らされて』(鉄人社)である。

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 前作『六つの瞳の光の中で』(文芸社)では、子どもたちが生まれてから幼稚園に上がるまでを描き、今作では、小学校での生活を中心にしたのがみさんと子どもたちの記録が綴られている。 のがみさんは、モデルであり実業家、そして、3つ子のシングルマザーである。自分の元へ「生まれてきてくれた」のがみさんの子どもたちは、3人のうち2人が脳性麻痺を抱えている。生まれてすぐに“歩く”という当たり前のことすら閉ざされた子どもたち。一時は母子心中まで決意した。不安や絶望に苛まれたが、子どもたちの屈託ない笑顔を見ながら、改めて「母」として強く生きようと歩みはじめた。

 今回は、障がい児向けデイサービス施設も運営するのがみさんに、現状や思いを伺ってみた。

―施設ではどういった活動をされていますか?
「日中、お母さんたちの代わりに子どもたちを預かっています。毎日の送り迎えや食事、トイレトレーニングなどです。また、公園へ行って子どもたちといっしょに遊んだり、ハイキング、ミュージアムや工場の見学など、ふだんなかなか行けないような場所へ足を運んだり。毎週末にはスタッフたちと考えたイベントもあり、何かを“してあげている”とか”やってあげている”という目線ではなく、お母さんや子どもたちのためになるよう日々考え続けています」

 施設立ち上げに至ったのは、のがみさん自身の経験から来るものだった。障がい児を預かるという背景にあるのは、障がい児の母親たちへの“ねぎらい”だ。子どもたちに罪はない。しかし、世間からの障がい児への目や、障がい児を抱える親の日常はけっして安心できるものではない。

 例えば、歩行器で移動するのがみさんの長女に向けられた「何なんこの子、邪魔やわ」という心ない言葉を受け止めたり、食事やトイレ、着替えなどの健常者にとって当たり前のことすら、手を貸してあげたりしなければならない。また、幼い頃から定期的なリハビリや、身体症状を緩和させるための手術を受ける必要もあり、健常児を育てるのに比べて、時間的、経済的、そして精神的にも多大な負担を要する現実がある。 そのため、施設や講演会を通して見てきた親たちについて、のがみさんは次のように語る。

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