愛したい愛されたい… 恋を知った男の本音マンガ

ダ・ヴィンチニュース / 2014年3月19日 11時40分

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『モンクロチョウ』(日暮キノコ/講談社)

 少年マンガのヒーローは、誰よりも強く努力と才能によってぐんぐん成長していく。少女マンガのヒーローは、女心によりそって包み込んでくれる理想の王子さまだ。だけどマンガの主人公はそんな完璧無敵の男ばかりではない。こわかったら逃げるし、恋愛は器用にとんとん拍子にはいかないし、仕事で失敗もするし弱音も吐く。そんな主人公だっている。『ダ・ヴィンチ』4月号では、そんな笑いと共感と切なさに満ちた本音トーク・マンガを特集している。

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 同誌では、恋する男の本音マンガをご紹介している。失礼ながら、そのかっこ悪さといったら女のそれを大きく上回る。
 
 幼なじみでぽっちゃり巨乳の桃子に、グチャグチャの妄想を抱く『モンクロチョウ』の正也。人に興味を示さず、不可解で酷い言葉を投げつける白川さんに気持ちをぶつけ続ける『ケンガイ』の伊賀。二人とも、とても必死。あまりに必死で、ちょっと面白い。私たちは思わず笑ったりしてしまう。

 しかし同時に、彼らの必死の本音は悲しく淋しく私たちの心をつかむ。

 正也は、新興住宅地に取り残された古い団地に住んでいるのだが、これは彼自身の存在と重なるものでもある。童貞の彼は、チャラ高の遊び仲間に置いていかれたくない。桃子を見下し、歪んだ優越感を主張しようとする。彼の本音は、どうしようもない劣等感の塊だ。正也は弱い。正也だけではない。人はすべからく弱い。だから私たちは、彼の劣等感は笑えない。痛いほどの共感を感じる。

 弱さを抱えて、人はどう生きるのか? そのヒントは、『逃げるは恥だが役に立つ』の津崎の本音にある。安心は人がくれるもの。みんな弱い。弱くていい。私たちの隣には、頼っていい大切な人がいるはず。男の本音は、私たちに大きな解放感を与えてくれる。

■『モンクロチョウ』(全3巻) 日暮キノコ 講談社ヤンマガKC 各562円(税別)
県内有数の“チャラ高”に通う正也は遊びまくる毎日だが、実は真性童貞。幼なじみで“発育のいい”桃子に、女の恐ろしさと妄想を抱いていた。しかし桃子は、同級生のモテ男・新堂のパイズリ要員だった。どうしようもない劣等感と自意識が暴走する青春の地獄!

■『ケンガイ』(1~2巻) 大瑛ユキオ 小学館ビッグC 各552円(税別)
就活を諦めレンタル店でバイトをする伊賀。仲間内で、“圏外”と恋愛対象外にされている先輩の白川さんに一目惚れ。映画マニアだがそれ以外にはまったく興味を示さず、人は石ころと同じ。どうしたらそんな彼女に気持ちが届くのか。伊賀の七転八倒の恋が始まる!

■『逃げるは恥だが役に立つ』(1~3巻) 海野つなみ 講談社KC Kiss 各429円(税別)
津崎とみくりは一見普通の夫婦。しかし、夫=雇い主、妻=従業員という契約結婚だった。両親と新年を過ごし、津崎の同僚をおもてなし。仕事として順調にこなすが、高齢童貞で異性と深く関わったことのない津崎は、しだいにみくりに特別な気持ちを抱き……。

構成・文=松井美緒/ダ・ヴィンチ4月号 コミックダ・ヴィンチ「大人のための本音マンガ」

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