これを読んでも、本当に「独りでポックリ逝きたい」ですか? 若者にも身近な「孤独死」の実態

ダ・ヴィンチニュース / 2014年5月23日 7時20分

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『孤独死のリアル』(結城康博/講談社)

 若者にとって、「孤独死」は決して遠い問題ではない。現に、恋愛や結婚で盛り上がる女子会の中で、恋人のいない者が「孤独死」をリアルなものとして語るのをチラホラと見かける。ひとりで何も予定もなく家でダラダラと過ごすと、きっと自分の老後はこんな風に孤独なものになるのだろうと思えてくるのだという。「恋愛も友達付き合いも面倒だなぁ」などと思っていると、誰にも気づかれぬままひっそりと亡くなり、気づけば死後数日発見されない…なんてことになってしまうかもしれない。そう思うと悲しい心持ちがしてこないだろうか。

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 結城康博氏著『孤独死のリアル』(講談社)によれば、「孤独死」で亡くなる人の数は年間で3万人と推計されている。1日に100人近くが孤独死している現状があるのだ。結城氏に言わせれば、「最期は家で独りで」の時代が当たり前になろうとしているらしい。2015年には、65歳以上の独り暮らし高齢者は全国で600万人、30年間で5倍に増えている。老夫婦もいずれかはどちらかが亡くなり、「独り暮らし」世帯となる。三世代世帯は約50%(1980年)から約15%(2011年)と激減しているのに加え、結婚しない人の割合の増加も最近の傾向。これから益々、「孤独死」の割合は増えていきそうだ。

 結城氏によれば、寿命が長い分、独り暮らし高齢者の割合は女性の方が多いが、「孤独死」するのは男性の場合の方が多い。「孤独死」で亡くなる人のうち、男性の割合は全体の7割以上を占めていると結城氏はいう。孤独死対策で全国でも名高い千葉県松戸市常磐平団地自治会の中原卓実会長によれば、これは生活習慣とも関係しているそうだ。独り暮らしの男性は、近所の人とのコミュニケーションを断つ人が多く、あいさつすらしない。そして、「家族もいない。電話もしない。あいさつもしない」といったような「ないないづくし」が孤独死を招くひとつの原因だと中原会長は指摘している。会社が定年となって在宅生活が始まった後、打ち解けて地域のコミュニティに参画できない者が多いというのが現状らしい。

 地域とのコミュニケーション能力に欠ける人は「孤独死」で亡くなる可能性が高く、身寄りが見つからず自治会でごく簡単な葬儀を行うことも珍しくはない。そして、無縁仏として葬られることになる。役所が死者の戸籍を辿り、遠い親族と連絡がとれるケースもあるが、多くの場合、遺産のことを告げると、親族は現れ、一方、全く遺産がないと、「役所で葬って下さい」との返答が返ってくるらしい。

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