蒼井優「おもしろくって、もう6回ぐらい読んでいます。3回目からはノートに書き写したりもしました」

ダ・ヴィンチニュース / 2014年6月8日 7時20分

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『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一/講談社)

 毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、『劔岳 点の記』の木村大作監督が満を持して送る山岳映画『春を背負って』でヒロインを演じた蒼井優さん。彼女が台本を犠牲にしてまで現場に持ち込んだ一冊とは?

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 あと少しで7月。夏山登山はハイ・シーズンに突入する。それを前に6月14日(土)から公開される映画『春を背負って』。スクリーンいっぱいに広がる北アルプスの大パノラマは、思わずため息がこぼれるほどに美しい。とはいえ、高山での撮影はかなり過酷だったらしく……。

「やっぱり大変でしたね。肉体的にも、精神的にも」と、本作で山小屋のスタッフとして働く天真爛漫なヒロインを演じた蒼井優さんはふり返った。

「最初に撮影に入ったのは5月の連休頃でしたが、撮影現場となった山小屋は標高3015メートルの山頂にあるせいで、まだびっしり雪に覆われていました」

 そんな中、2500メートル地点にあるベースキャンプから山小屋に向かうこと、計5回。最初はたった515メートル登るのに5時間半もかかったという。

「険しい山道を歩くのだから荷物は少しでも軽く、ということで台本すら持って行きませんでした(笑)。私だけじゃなくて、役者陣はみんなそうでしたね。もう頭に入っていたから、大丈夫だろうって」

 だが、そんな状況でも手放せない本があった。福岡伸一さんが書いた『生物と無生物のあいだ』だ。

「とにかくおもしろくって。もう6回ぐらい読んでいます。3回目からはノートに書き写したりもしました。生物科学の啓蒙書とはいえ、ミステリー仕立てで読物としてもおもしろいし、ためになる。それに、細胞の話だから妙に実感がもてるというか。専門的に勉強していない人間でもわかるように、さらにはわからないことを調べようと思わせる何かがある。この本を読んだら、みんな福岡さんの講義を受けたくなると思います。今までにない読書体験でとても刺激的でした。皆さんにおすすめしたい一冊ですね」

取材・文=門賀美央子

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