人間はなぜ、バラで愛の気持ちを伝えるのか? 世界を知るための数学

ダ・ヴィンチニュース / 2014年7月1日 7時20分

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『マンガ コサインなんて人生に関係ないと思った人のための数学のはなし』(タテノカズヒロ/中央公論新社)

 勤め先を辞める日、人生で初めて花束をもらった。ひまわりと黄色いバラがたくさんあしらわれた明るい花束だった。思いのほか嬉しいと感じる自分がいた。

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 人は、気持ちを伝えるときに花を贈る。送別会だけでなく、感謝のしるしに、お祝いに。そして、愛を伝えるときバラを贈る。

 しかし、なぜバラなのか? 美しいから、いい香りだからと言ってしまえばそれきりだが、ならばなぜ、人はバラを美しいと考えるのか? その答えは「数学」にあるという。

「数学…? ああ、もう思考が止まったんですけど!」とお嘆きのあなた。

 大丈夫。優しくマンガ付きで理解できマス!

『マンガ コサインなんて人生に関係ないと思った人のための数学のはなし』(タテノカズヒロ/中央公論新社) には、人間の行動や身近な現象を例えにし、「数学とこの世界の関わり」を教えてくれる。

 さて、ではなぜヒトはバラで愛の気持ちを伝えるのか? その答えは数学でいうところの「黄金比」だという。

 これを数学の式で表すと数学アレルギーが出るので、言葉で言い表すと…「長方形から正方形を切り取って、残った小さい長方形が元の長方形と相似になる」比率。

 「相似」というのは、文字通りお互いに似ていることで、この場合は、元の長方形と小さい長方形のタテ対ヨコの比率が同じになるってこと。

 この「黄金比」は、古くはクフ王のピラミッドやミロのヴィーナス、アテネのパルテノン神殿、最近では名刺やSuicaなどもそうだという。『ジョジョの奇妙な冒険 第7部スティール・ボール・ラン』(荒木飛呂彦/集英社)でも、ジャイロ・ツェペリさんが黄金比で戦ってた。

 で、その残った小さい長方形を、最初と同じように「正方形と小さい長方形」に線引し、さらに同じことを繰り返し、正方形の中に1/4の円を書き込んでいくと、その丸い線は「らせん」の形になっていく。

 この渦巻きの形は、「対数らせん(黄金らせん)」という形と良く似ている(近似)。

 この黄金らせんは、自然界のらせんの基本であり、非常に魅力的なのだ。カタツムリ、巻き貝、ヒマワリ、アサガオのつる、台風、DNA、宇宙の銀河の渦……そして、バラの花びら。

 なぜ自然界に黄金比が存在するのか、なぜ人が黄金比を美しいと感じるのかは、神のみぞ知るところだが、愛する人に「美しいモノを贈りたい」気持ちが、黄金比のバラを選ばせているのは間違いないだろう。

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