フォロワー0で即死亡。SNSが舞台のデスゲームとは?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年7月29日 13時30分

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『リアルアカウント』(オクショウ、渡辺静/講談社)

 ネットの話、それもスマートフォンでの利用を前提にしている、“あのサービス”っぽいのが舞台の中心にある物語『リアルアカウント』(オクショウ/講談社)です。ジャンルは殺人ゲームとかデスゲームと呼ばれるものですので、人はとにかくハイペースで殺されていきます。掲載誌は『別冊少年マガジン』なのですが、第1話からかなりの血を見る展開。主人公の柏木アタルくんも、服が飛び散った血で染まっています。

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 状況は、ネットサービスの世界に取り込まれて、そこでゲームへの参加を強制されて、失敗すると本当に殺される、というもの。なんでネットに取り込まれるの? とか、どうしてネットの世界で死ぬと、本当に死ぬの? などの説明はありません。それは、これらデスゲーム系の作品に影響を与えたであろう『バトル・ロワイアル』なんかが、なぜ殺し合いをするのか、という点の説明にあまり労力を割いていないのと同じです。

 逆に、同じくゲーム世界に取り込まれる話ですが、押井守監督の『アヴァロン』などは、ゲームに命を賭していく動機や、ゲームが存在する世界の背景説明に力を注いでいるので、扱う素材に共通項があっても別、ということなのでしょう。

 さて、ネットサービスに取り込まれてしまった柏木くんですが、前述のように理由などが一切不明のまま、突きつけられたゲームに参加していきます。10,000人いた参加者は、1話が終わる頃には約半分になってしまう、逆ねずみ算な殺人! 相当ハイペースです。

 そして、このゲームを仕掛けたらしい、進行役のマーブルという邪悪なアンパンマンのようなキャラクターに振り回されつつ、ゲームを解く鍵をネットサービスの特徴から探り出して挑戦していきます。途中、妹に似ているボクっ娘の神田こよりちゃんと協力関係を築いたり、参加者に呼びかけて八百長を仕掛けるなど、主人公にふさわしい活躍を見せてくれる。敵を参加者内に作らないで、ゲームマスターに挑戦する主人公という構図に絞っているのも、少年誌らしくて好感が持てます。

文=松浦迅徹

ダ・ヴィンチニュース

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