誰でも1冊の本は書ける!で、あなたは作家になれる? なれない?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年7月29日 13時30分

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『作家になれる人、なれない人 自分の本を書きたいと思ったとき読む本(きずな出版)』(本田健、櫻井秀勲/PHP出版)

 かつて、「ボールを蹴らなきゃシュートが入らんだろっ!」と試合中に叫んだサッカーの監督がいた。「確かに…」と呟いて納得せざるを得ないシンプルな法則に、私はただ頷きながら苦笑。それと同じことが、作家になる、というゲームにもあてはまるようだ。とにかく書かなくては、作家になれるわけがない。

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 7月の新著で累計600万部となる著書を出しているベストセラー作家の本田健と、三島由紀夫や川端康成など数々の名だたる文豪たちと親交があった伝説の編集者、櫻井秀勲が、この本『作家になれる人、なれない人 自分の本を書きたいと思ったとき読む本』で繰り返し繰り返し、しつこいぐらいに述べているのはその一点。

「まずはどんな原稿でも、書いてみること」。

 しかし、真剣に作家になりたくてがんばっている人たちは、おそらくそんなことは百も承知で、とっくの昔に書き始めていることだろう。一方、この本のタイトルに惹かれた人の中には、「別に本気で作家になりたいと思っているわけではないけど、とりあえず自分に作家の素養があるのかどうか知りたい」という人も少なからずいるはず。そんな人たちには、随所に出てくる「作家になれる人に共通する資質」をチェックする質問の数々が役に立つ。

「あなたの職業は何ですか」と訊かれた時に、どう答えるか。
子供の頃に「作家になった方がいい」と言われたことがあるか。
「嘘つき」か。
本棚にボロボロになった本が何冊あるか。
たとえ数年閉じこもっていても書くことのネタがつきない、というほどインプットがあるか。
お金にならなくてもいい。有名にならなくてもいい。それでも書きたいことがあるか。
好奇心が旺盛で、人間観察力が優れているか。
自分の血をどれだけ流せるか。
自分以外の人間になりきって物まねができるか。
千人の前で裸踊りができるか。

 これ以外にもまだ質問は続くのだが、イエスの数が多いほど作家に「なれる人」である可能性が高い(イエス・ノー以外の答えもある)。作家を目指す目指さないは別として、目安として自分の資質をチェックするだけでも楽しいかもしれない。

 2人は、売れる本を書くための条件、文章や構成のコツ、作家になってからのアドバイスなどにも言及してはいるものの、要はテクニック云々よりも「情熱」のひとことにつきる、という。いまは売れている人たちのほとんどが不遇な時代を経験しているが、作家になれる人となれない人の一番大きな違いは、「あきらめないこと」。ケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダースも、ロッキーの映画の企画を持っていったシルベスター・スタローンも、あらゆる職業で名を残した多くの人たちが、数十回、数百回の挫折をものともしない不屈の精神を持っていたというから、当然ながらどの分野においても、「あきらめないこと」が最強の武器なのだろう。

 誰にでも1冊の本は書けるらしい。が、それが出版に値するレベルか、作家で食べていけるか、本が売れるかどうか、はまた別の話。その1冊の本を書く初めの一歩を踏み出すために、この本があなたの背中を押してくれるかもしれない。

文=香川千穂

ダ・ヴィンチニュース

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