Amazonアソシエイト・プログラムが段階制料率を廃止、Kindle本などデジタルコンテンツを優遇する理由は?

ダ・ヴィンチニュース / 2014年8月1日 13時10分

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Amazon アソシエイト・プログラム ニュースより

 Amazon.com, Inc. は8月1日、アソシエイト・プログラム紹介料率表の改訂を発表した。これまでの出荷数に応じて段階的に料率が上がる段階制料率を廃止し、9月1日からは商品カテゴリごとに料率が固定される。

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 従来は一部のカテゴリーを除き、1~30個が3.50%、31~100個が4.00%…と販売数が多くなるほど料率が高くなり、10万1個以上で8.00%になる形だった。これが今後はAmazonインスタントビデオは10%(2014年9月末まで)、Kindle本・Androidアプリ・デジタルミュージックダウンロードなどは8%(2014年12月末まで)と、商品カテゴリーごとに料率が固定される。Amazonはこの変更を「より透明性の高い体系に見直し」としている。

 1カ月で10万個を販売するのは至難の業であり、多くのアフィリエイターにとって、デジタルコンテンツに関しては「料率が上がった」と捉えられるだろう。逆に、CD・DVD・TVゲーム・PCソフト・おもちゃ(ホビー)・本・フィギュアなどは以前から低料率で固定されているので状況は変わらないが、これまで固定料率ではなかったPC・カメラ・家電・カー用品・バイク用品などは「料率が下がった」形だ。他のストアと競争している服&ファッション小物、シューズ&バッグ、ジュエリーと、販売を始めたばかりであるお酒などは、例外的に高料率で優遇されている。

 Amazonは今期、投資増により赤字幅が大幅拡大、株価も急落している。今回の変更は、利益率の高いデジタルコンテンツの紹介料率を優遇することによって、送料により収益が圧迫される物品販売の構成比を減らすのが狙いだろう。特に音楽・書籍・映像などのコンテンツは、パッケージ販売よりダウンロードやストリーミングでの利用率を高めた方が、小売店としては収益性が高くなるわけだ。

 Amazonにとってアフィリエイターは、代理で販売してくれるパートナーであるとともに、競合でもある。紹介料率の分、外で売れるより自社サイトで直接売れるほうが利益率は高いのだ。ユーザーが他のサイトを経由せずAmazonへ直接訪問する比率が高くなってくれば、アフィリエイターはむしろ邪魔になる。ここ数年繰り返されてきた紹介料率の変更は、そういうAmazonの思惑をストレートに反映した結果とも言えるだろう。逆に、Amazonでは低い紹介料率で固定されているカテゴリーは、他のECサイトからするとシェアを奪うチャンスかもしれない。

文=鷹野凌

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