なぜかゆくなるのか? なぜ掻くと気持ちいいのか? ガマンできない「皮膚のかゆみ」の原因を知る!

ダ・ヴィンチニュース / 2014年11月5日 12時20分

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『なぜ皮膚はかゆくなるのか』(菊池新/PHP)

 寒くなって空気が乾燥してくると肌がかゆくなるという人は多い。それ以外にも、様々な要因で皮膚はかゆくなる。なぜかゆくなるだろうか? そしてかゆいところを掻くと、どうして気持ちいいのだろうか? そして欲望にまかせて掻いてしまうと後悔するほどのダメージが残るのがわかっているのに、なぜ我慢できないのだろうか? そんな疑問に答えてくれるのが、そのものズバリなタイトルの『なぜ皮膚はかゆくなるのか』(菊池新/PHP)だ。湿疹に乾燥肌、アトピー性皮膚炎、じんましん、この夏「デング熱」で話題になった虫刺されなどなど、皮膚のかゆみに関するあらゆることを皮膚科医である菊地氏が教えてくれる一冊だ。

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 この「かゆい」という感覚、実は手の届く範囲でしか発生しないんだそうだ。そう言われてみると確かに「胃の中が猛烈にかゆい」とか「眼球の裏側がかゆくてたまらん」なんてことはない。かゆくなるのは皮膚と、体内であれば喉の入口辺りや尿道、肛門など粘膜の一部だけなのだ。そしてかゆみを脳へ伝達する神経は「C線維」という一種類のみで、しかも痛みが伝わる線維に比べると格段にスピードが遅いのだという。蜂に刺されれば「痛っ!」と瞬時に痛みが伝わるが、蚊に刺されてもかゆみが伝わるのは遅いので、しばらくたってから「あれ、なんかかゆいな?」と感じる。かゆいという感覚は、いつもじわじわ~っとやってくるものなのだ。

 そしてかゆいところを掻くと気持ちいいと感じるのは、脳の中で「報酬系」の部分が強く反応するからだという。脳内でご褒美の物質が出てくるので、我慢できずについつい掻きすぎてしまう、必死にガマンしても「ほら、掻きなよ!」と脳からシグナルが出るというとっても理不尽なことが起こっているのだ。しかもかゆみにはいくつもの「さらにかゆみを増幅させる要因」があるそうなので、「かゆいなら掻けばいいじゃん」なんて甘く考えて掻きむしっていると、単純な疾患でもびっくりするくらい悪化することがあるというから怖い。

 このかゆみ、人間だけではなく犬や猫などにもあり、鳥もくちばしで体をつついたり羽をバサバサと動かしたりしているという。また金魚なども白点病などになると水底の石などに体をこすりつけて掻こうとするそうで、「掻く」というのは、生物にとって生存に大きく寄与してきた行為なのだそうだ。病原体などを媒介するノミやダニなどの虫を掻き取って排除せよ、肌がかぶれる物質を今すぐ取り除け、と指令が出て皮膚がかゆくなり、しかもそれをすぐやるように掻くと気持ちいいと感じるようなシステムになっているのは、生物が病気になったり死んでしまわないための生き残る知恵なのだ。

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